マクロン仏大統領、今後のウクライナ支援の詳細は「明かさない」
フランスのマクロン大統領は5日、同国はウクライナ支援の詳細を明かすことはないとしつつ、同時に欧州は戦争の現実を認識せねばならないという支援ロジックは変わらないと発言した。
マクロン大統領がプラハ訪問時にチェコのパヴェル大統領との共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
マクロン氏は、「私は私たちが何を行っていくかについて詳細に述べることはしない。なぜなら、それはその支援、ウクライナ人サポートの効果を弱めるからだ。しかし、私たちは、マスメディアで議論のきっかけとなったあのロジックに従って行動していく」と発言した。
また同氏は、最も重要なことは支援が効果的であることであり、フランスの立場は常に、何を行うかにつき事前に発表することはないというものだと伝えた。
同氏は、欧州部隊をウクライナに派兵する可能性に関する自身の最近の発言について再度繰り返すことはしなかった。同時に同氏は、その発言は「明確で、粘り強く、的確な」ものだとし、戦争が2年以上続く中、欧州の人々は明瞭な見解を持つべきだと発言した。
その際同氏は、「これは私たちの戦争なのだろうか、私たちの戦争ではないのだろうか? 私たちは、注意をそらして、全て元に戻ると考えることができるのだろうか? 私はそうは思わない。そのため、これは戦略的気付きなのであり、私はそれを呼びかけており、私は全面的にそれを受け入れている。私たちは、欧州の状況の現実とそれに伴なうリスク、私たちが引き受けなければならないことを明確に認識すべきなのだ」と述べた上で、明瞭な理解こそが欧州に必要なものなのだと確信していると強調した。
加えて同氏は、戦争の「戦略的限界」については、自身ではなく、戦争を始め、核兵器で脅迫しているプーチン露大統領と議論をするよう呼びかけた。そして同氏は、「しかし、私たちが毎日、限界を持たず、この戦争を始めた者(編集注:プーチン)の目の前で、私たちの限界について説明するのであれば、その言葉の中には敗北の精神が潜んでしまうと言える」と指摘した。
同氏はまた、ウクライナの人々だけが自分たちに何が必要なのかを決められるのであり、ロシア側がとやかく言うことではないと発言した。
これに先立ち、2月26日、フランスのマクロン大統領は、ロシアが現在の戦争に勝たせないためにはあらゆることを行う必要があるとしつつ、将来的に欧州の部隊をウクライナに派兵する可能性を「排除すべきでない」との見解を示していた。
エストニアのツァフクナ外相は、マクロン仏大統領の同発言につき、それは西側政治家がウクライナの戦勝の重要性を理解し、より多くのことを行う準備があることを示すものだと指摘している。
写真:Říhová Michaela | Zdroj: CTK