ウクライナはEUへ加盟するし、プーチンはハーグの裁判所で待たれている=フォンデアライエン欧州委員長

欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員会委員長は7日、ロシアはウクライナのEU加盟の夢を破壊しようとしてきたが、ウクライナはEUに加盟することになり、他方でプーチン露大統領はハーグの裁判所で待たれていると発言した。

フォンデアライエン氏がブカレストで開催されている欧州議会最大会派、中道右派の「欧州人民党(EPP)」の党大会の際に発言した。

フォンデアライエン氏は、「私は、解放された後のブチャを訪れた。私は、プーチンの兵士に殺された無辜の民間人、若い女性、高齢の男性の遺体の入った袋の列を決して忘れない。母として、祖母として、私は、ロシアに子供を連れ去られた親の絶望、彼らの涙、恐怖を決して忘れない」と発言した。

同氏はまた、プーチン露大統領を「戦争犯罪を行った人物」だと形容し、「彼は司法の前に立つことになるし、ハーグにはすでに彼を待つ裁判所がある」と発言した(編集注:国際刑事裁判所(ICC)は2023年3月17日にプーチン露大統領の逮捕状を発付している)。

さらに同氏は、EUがウクライナを必要な限り支え続け、同国にさらなる財政・軍事支援を提供していくことについては、誰にも、どんな疑問も生じてはならないと述べた。

そして同氏は、「ロシアは家、病院、幼稚園を破壊した。しかし、ロシアは夢を壊すことはできなかった。自由で豊かで、EUの中心に位置するウクライナという夢だ。そして、今、その夢は、モルドバ、ジョージア、西バルカンでも生き続けている。それをこそ欧州人民党は支持しているのであり、そのためにこそ欧州はあるのだ」と発言した。

その他同氏は、プーチン政権の弾圧の中をアレクセイ・ナワリヌイの葬儀に訪れたロシア国民の勇敢さにも言及した上で、プーチンは自分を救うために国を犠牲にしたが、ナワリヌイは国を救うために自分を犠牲にしたという1人のロシアの女性の発言を喚起した。