ウクライナ外務省、露議会の「クリミア移管不承認」法案につき「無意味」
ウクライナ外務省は12日、ロシア国家院(上院)に登録された、1954年のソ連政権によるウクライナへのクリミア移管の決定を「無効」と判断する法案につき、「自らの国際法の著しい違反を合法化する無意味な試みだ」と指摘した。
ウクライナ外務省が関連コメントを公開した。
外務省は、侵略国ロシアが過去に現代ウクライナの国境を二国間・多国間のレベルで認めてきたことを喚起した上で、同国は自らの義務に違反し続けていると指摘した。
コメントには、「何百回と嘘にまみれて、信用を失墜させてきたロシア政権は、もしかしたら、立法の形をはじめ、どれだけでもプロパガンダを続けられるのかもしれないが、しかし、それは国際社会により認められている『クリミアはウクライナである』という現実を変えることはない」と書かれている。
その上で外務省は、露国家院の同法案は、クリミアの脱占領が不可避であるという事実がロシアで明確に認識されているということをもう一度確認させるものであり、だからこそ、そのような混乱したイニシアティブが現れるのだろうと指摘している。
これに先立ち、11日、ロシア国家院にて、1954年のロシア・ソヴィエト社会主義連邦共和国からウクライナ・ソヴィエト社会主義共和国へとクリミア州を移管する決定を無効と認定する法案が登録されていた。