ウクライナ国会、被占領地でのロシア「選挙」実施の非難を国際社会に要請

ウクライナ最高会議(国会)は14日、一時的被占領下にあるウクライナ複数地域においてロシアが「大統領選挙」を行っていることに関して、世界各国の政府と議会、国際機関、議員総会に対する呼びかけ決議を採択した。

最高会議議員282名が賛成した(過半数は226)。ジェレズニャク最高会議野党会派「声党」議員がテレグラム・チャンネルで報告した

採択された決議にて、議員は、国際社会に対して、ロシア連邦によるウクライナ占領地でのいわゆる「大統領選挙」の組織と実施に関する行為を非難するよう呼びかけている。

また、議員は、ロシアによる被占領地でのいわゆる「大統領選挙」の合法化を目的とした国際監視員を招致する試みに対抗することが重要だと強調した。

さらに最高会議は、対露制裁の強化と、ウクライナ占領地でのいわゆる「大統領選挙」組織・実施に関わった人物へ新規制裁の発動を要請した。

その他決議では、国際的に認められた国境内でのウクライナの領土一体性回復を促進するためのウクライナ安全保障・防衛戦力への支援の増加も呼びかけられている。

また、議員は、ゼレンシキー宇大統領の推進する和平案「平和の公式」実現と同実現を進めるための第1回「グローバル平和サミット」への積極的な参加も呼びかけた。

これに先立ち、英国防省は13日、ロシアが占領するウクライナ諸地域の「政権」は、違法なロシア大統領選挙について、実際に起きたこととは関係のない捏造した結果を発表する可能性が大きいと指摘した

日本の林内閣官房長官は11日、ロシアが「併合」を一方的に宣言したウクライナ国内の諸地域でロシアの「大統領選」の期日前投票が行われていることにつき、ロシアのこれらの地域の自国領への「併合」は決して認められず、強く非難するとの政府の立場を繰り返した上で、「こうした違法な併合に基づいて、これらの地域でロシアがこうした『選挙』を実施することもまた決して認められない」と発言していた