「クリミアを含むウクライナの承認された国境の返還なくして、欧州に永続的平和はない」=マクロン仏大統領

フランスのマクロン大統領は14日、ロシアが勝利してしまい、ウクライナが国境を回復できなければ、欧州は信頼を失い、安全を感じられなくなるだろうと発言した。

マクロン大統領が仏テレビ局へのインタビュー時に発言した

マクロン氏は、「私たちはウクライナがロシアに打ち勝つのを支援すべくあらゆる可能なことを行っている。なぜなら、私は非常にシンプルなことを述べるが、クリミアを含むウクライナの主権と国際的に認められた国境への回帰がなければ、欧州に永続的な平和は生じ得ないからだ」と発言した。

また同氏は、「(編集注:ロシアが勝利した場合)ポーランド人、リトアニア人、エストニア人、ルーマニア人、ブルガリア人は、1秒でも平和の中にいると感じることができるとお思いか? いわんや、今日まだ欧州連合(EU)加盟国ではないモルドバは言うまでもない。しかし、同国はどの瞬間にも脅威に晒され得るのだ」と指摘した。

加えて同氏は、もしロシアがこの戦争に勝利すれば、欧州への信頼はゼロとなるとし、「EU加盟国がそのようなことを許したら、私たちの大地においてEUの力への信頼はどうなるであろうか」と質問した。

さらに同氏は、軍事産業をウクライナへ移転するというアイデアは生産的であると述べ、またフランスは自らの生産力を高める必要があるとの見方も示した。その際同氏は、「私たちは、自分たちの生産力とその速度を伸ばしていくが、しかし、それには時間がかかる。なぜなら、私たちはそれをウクライナで作ることを決めたからだ。私たちは、ウクライナを助けるためにあらゆる可能なことを行ってきたが、しかし、私たちはより多くのことをせねばならない」と発言した。