アムヘルト・スイス大統領、「平和サミット」が露宇戦争の終戦に役立つことを期待

スイスのアムヘルト大統領は16日、同国で6月に開催される「平和サミット」がロシア・ウクライナ戦争の集結に向けた手順が示されることを期待していると発言した。

ベルリンを訪問したアムヘルト大統領がショルツ独首相との会談後に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

アムヘルト大統領は、「会議の目的は、私たちが和平プロセスを開始することにある。平和へ向けた次のステップがどのようになり得るかにつき協議しなければならない。民間人の多大な苦しみが全ての国を行動させるのだ」と発言した。

またアムヘルト氏は、サミットのホスト側は、ウクライナの以前からのパートナーである西側諸国だけでなく、その他の地域からも広範な出席があることを望んでいるとし、現在その実現に向けて熱心に活動していると述べた。その際同氏は、現時点で50か国の首脳の出席の確認が取れていると伝えた。

そして同氏は、「私たちは、最終時点までにこの出席者リストには変化があるだろうと予想している」と述べ、南アメリカとアフリカにはすでに出席する準備を表明している国があり、その割合は、すでに出席を認めた国の半分程度(約25か国)に達していると指摘した。また、同氏は、「中国はまだ登録していない」と指摘した。

記者会見時、ショルツ毒首相は、同会議が成功するようにあらゆる可能なことを行うとし、「たとえ、その会議で和平協議が行われるのではなく、まだ解決されていない問題が話されるのだとしてもだ」と補足した。ショルツ氏は、同会議にできるだけ多くの国が出席することが重要だとし、なぜならそれによって明確なシグナルを送るための基盤ができ、それが今後の方策を成功させる上での前提条件になるからだと指摘した。

これに先立ち、スイス政府は4月10日、今年の6月15、16日に、ロシアからの全面侵略を受けるウクライナの平和達成を目指す「平和サミット」を主催すると発表していた。アムヘルト・スイス大統領は、同サミットでは人道、核安全保障、航行の自由、食料安全保障という4つの議題が提起されると述べている

ウクライナのゼレンシキー大統領は3月20日、「ルールに基づいた国際秩序」を重んじる世界の国々に対して、ウクライナがスイスとともに準備している「グローバル平和サミット」に招待している

ウクライナは、現在のロシア・ウクライナ戦争の和平案として10項目からなる「平和の公式」を推進している。「グローバル平和サミット」は、同案の実現に向けて開催される首脳会談。

欧州連合(EU)のボレル外務・安全保障政策担当上級代表は4月18日、6月の平和サミットの際には、国際社会がロシア・ウクライナ戦争の終結のあり方について自らの視点を調整することになると指摘した。また同氏は、その際には、ロシアが侵略国であることは忘れてはならず、公正な平和はウクライナの条件の下でのみ可能だと発言した。

スイス政府は、すでに50の代表団が出席を表明していると伝えている