プーチンは「平和サミット」の成功を恐れるがために、停戦の準備があるという偽のシグナルを出している=クレーバ宇外相
ウクライナのクレーバ外相は24日、ロシアの匿名の政権関係者が、プーチンには現在の衝突ラインで戦争を凍結させる準備があると発言したことの目的は、ウクライナが主導し、スイスで来月開催される「平和サミット」を破綻させたいこと、クレムリンが同サミットを非常に恐れているということの現れだと説明した。
クレーバ外相がソーシャルメディア「X」アカウントで解説した。
クレーバ氏は、「どうしてロシアの『関係者』が急にメディアに対して、プーチンには現在の衝突ラインで停戦する準備があると伝えているのだろうか? それはシンプルなことだ。プーチンは、スイスの『平和サミット』を必死で頓挫させようとしている。彼はその成功を恐れているのだ」と説明した。
その際同氏は、プーチンの周辺人物があたかも停戦の準備があるとする偽のシグナルを送りながら、実際にはロシア軍はウクライナに対して残虐な攻撃を続けていることに注意を向けた。
そして同氏は、「現在プーチンに対ウクライナ侵略を終わらせる願望はない。グローバルな多数派による原則的で団結した声のみが、彼に、戦争ではなく、平和を選択させることになるのだ。それが平和サミットが達成しようとしているものである。だからこそ、彼はそれを非常に恐れているのだ」と強調した。
その上で同氏は、だからこそ「平和サミット」にできるだけ多くの首脳があらゆる大陸、世界中から出席することが非常に重要なのだと説明した。
同氏は、「世界中が、国連憲章と国際法の完全な力の復活を支持すると表明したら、ロシアは平和のために選択をせねばならなくなる」と主張した。
これに先立ち、ロイター通信が、ロシアの関係者の発言をもとに、プーチンには現在の衝突ラインでウクライナに対する戦争を止める協議を行う準備があると報じていた。