ロシアはアジア、アフリカ、南米で「平和サミット」を破綻させようとしている=ウクライナ外相

ウクライナのクレーバ外相は3日、ロシアは特にアジア、アフリカ、南米の国々の間で、今月スイスで開催される「平和サミット」開催を破綻させるために努力していると指摘した。

クレーバ外相がキーウを訪問したツァフクナ・エストニア外相との共同記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

クレーバ氏は、「(ロシアの)抵抗が強くなればなるほど、イニシアティブ(編集注:平和サミット開催)は重みを増すのだ。『平和サミット』が一過性のものであったなら、私たちはそのような(ロシアの)世界中での同開催を破綻させるための体系的な活動を目にすることはおそらくなかったであろう。(中略)その破壊工作が行われているのはどこか? 主にアジア、アフリカ、南米だ」と発言した。

同氏はまた、ロシアは「平和サミット」破綻のためにいくつかの種類の破壊的努力を行使しているとし、「その1つ目は、『平和サミット』は『何の意味もない』と国々を説得するために、書簡、公の声明、非公開会合開催といった手段を使ってその行事の信頼を落とすものだ」と指摘した。

2つ目としては、ロシアは個別の国に対してその「サミット」に参加しないよう説得しようとしているという。同時にクレーバ氏は、「しかし、お聞きのように、すでに100以上の国が参加を認めているのだ。そのため、あなた方はその努力が非効率性を見ることができる」と発言した。

そして同氏は、3つ目のロシアの努力は「すでに参加を認めている国に対して、代表のレベルを最大限下げるよう説得する努力だ」と指摘した。

その上で同氏は、「『サミット』破綻に向けた行動は、体系的でかつてないほどに大規模であるが、そのことは、私たちが全く正しいことをしているということ、私たちが正しい道にあることを改めて認めてもいる。パートナーたちと共に、私たちは、『平和サミット』が侵攻した国の条件や仲介国の条件ではなく、国連憲章の条件の下で招集されるという前例を作り出すのだ」と強調した。

その点で同氏はまた、「サミット」開催まで残された2週間で、ウクライナ、特にゼレンシキー大統領は、「国連憲章と国家の領土一体性の原則の防衛のために立ち続ける世界の動員」を積極的に行っていると発言した。

同氏は、「現在、あらゆる方向からの積極的な外交活動が行われている。現時点では、それでもウクライナが総合点で勝っている」と指摘した。

これに先立ち、スイス政府は4月10日、今年の6月15、16日に、ロシアからの全面侵略を受けるウクライナの平和達成を目指す「平和サミット」を主催すると発表していた。アムヘルト・スイス大統領は、同サミットでは人道、核安全保障、航行の自由、食料安全保障という4つの議題が提起されると述べている。