ウクライナ外務省、中国に対し「平和はウクライナが定める」

ウクライナ外務省は5日、王中国外交部長の声明に対して、平和達成のための唯一の攻勢な基盤はゼレンシキー宇大統領の「平和の公式」だと反論した。

ウクライナ外務省が関連コメントを発出した

コメントには、「自国領土で戦争が生じ、ロシア侵略の破滅的被害の苦しみを完全に被っている当事者であるウクライナこそが、平和がどのようなものであるべきかについて定めなければならいのだ。そのような平和の達成のための唯一の公正な基盤は、ヴォロディーミル・ゼレンシキー・ウクライナ大統領の『平和の公式』である」と書かれている。

外務省はまた、王中国外交部長のトルコ外相との共同記者会見の際の発言に注意を向けたとし、「中国は、世界の全ての国主権と領土一体への尊重と全力での平和のための闘いへの準備という傾聴に値する宣言をしている。来週スイスで『グローバル平和サミット』が開催される。私たちは、平和の回復を心から望む全ての国がその成功裡の開催に向けて一緒に作業すべきであり、それをサミットを破綻させるように努力すべきではないと考えている」と訴えた。

さらに外務省は、中国のハイレベルでの同「サミット」への参加は、ウクライナにおける公正で永続する平和の達成、ウクライナの領土一体性の回復への実質的な貢献を行う上で良い機会になり得たであろうと強調した。さらに、ロシアの全面侵攻が始まってから、中国と侵略国ロシアの間で4回の首脳会議が開かれたことを喚起した上で、同「サミット」出席は中国の均衡の取れた立場についての重要なシグナルとなり得るものだと指摘した。

これに先立ち、4日、王中国外交部長は、ロシア・ウクライナ戦争解決のための中国のビジョンを20か国以上が支持したと発言していた。

中国はまた、スイスで開催される「平和サミット」への欠席を発表している。その理由は、ロシアもウクライナも認める会議という期待を満たしていないからだという。

ゼレンシキー宇大統領は、中国は他の国々が「平和サミット」に出席しないように働きかけていると指摘している。

なお、6月15、16日、スイスにて、ロシアからの全面侵略を受けるウクライナの平和達成を目指す「平和サミット」が開催される。アムヘルト・スイス大統領は、同サミットでは人道、核安全保障、航行の自由、食料安全保障という4つの議題が提起されると述べている。