ロシアの対ウクライナ侵略はいわれないものだが、ロシアも協議のテーブルにいるべき=ルト・ケニア大統領
ケニアのルト大統領は15日、ロシアの対ウクライナ侵略はいわれのない不当な戦争だとしつつ、同時にロシアも協議に関与させるよう主張した。
ルト大統領がスイスで開催されている「平和サミット」の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ルト氏は、「ケニアの立場は不変だ。ロシアのウクライナに対する侵略はいわれのない不当なものであり、国際法違反である」と発言した。
また同氏は、世界の国々を戦争から守るはずの多国間枠組みが作られてから79年が経過する中で(編集注:1945年に国連が創設された)、ウクライナが侵攻の犠牲国となっており、それにより多くの人が亡くなり、数百万人が自らの家から逃げなくてはならなくなったと指摘した。
同氏は、「戦争の被害は世界中で感じられている。今日、ケニアの農家は、ウクライナでの戦争のことを知っている。なぜなら、肥料のためにより多くお金を払わなくてはならないからであり、また肥料が適時入ってこないからだ」と伝えた。
そして同氏は、スイスにおける「平和サミット」は、初めて「ウクライナにおける戦争」ではなく、「ウクライナにおける平和」について話しているという点で歴史的意味を持っているとしつつ、同時にこの会議は「友人だけの会合となってはならず、ここには友も敵もいるべきだ」と指摘した。
その上で同氏は、「ロシアもまた席についているべきである」と強調した。
さらに同氏は、ロシアの対ウクライナ侵攻は違法であったが、ロシアの資産を一方的に使用することも違法であるとの見方を示した。
そして同氏は、「私たちは平和について話しており、ウクライナにおける紛争をどのように解決するかにつき話しているのであり、私は、今こそ、全ての当事者が平和への前向きな姿勢を示す時だと話している」と発言した。
なお、15、16日、スイスで第一回「グローバル平和サミット」が開催されている。