ウクライナの平和は国際法原則に基づく「公正かつ永続的な」ものでなければならない=岸田日本首相
日本の岸田首相は15日、同国は国連憲章を含む国際法の諸原則に基づくウクライナの公正かつ永続的な平和を望んでいるとし、それは力や威圧による一方的な現状変更の試みを正当化するものであってはならないと発言した。
岸田首相がスイスで開催されている「平和サミット」の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。また日本外務省も同ステートメントの全文を公開している。
岸田首相は、昨年の広島サミットでゼレンシキー大統領や招待国の首脳も交えて議論を行ったことを喚起しつつ、その広島での議論が基盤となり、「本日、ウクライナに平和をもたらすべく、約100の国と国際機関の代表がここに集まったことを喜ばしく思う」と伝えた。さらに岸田氏は、「本日、我々は、一つの共通の思いの下に、ここに集った。それは、ウクライナに一日も早く平和をもたらしたいと望んでいるということだ。そして、その平和は、国連憲章を含む国際法の諸原則に基づく『公正かつ永続的な平和』でなければならず、力や威圧による一方的な現状変更の試みを正当化するようなものであってはならない」と強調した。
そして同氏は、「公正かつ永続的な平和」をウクライナで実現することは、国際社会全体を、分断・対立ではなく、協調の世界に導いていくために、象徴的に重要なことだと訴えた。
さらに同氏は、日本はロシアがウクライナへ全面侵略を開始した直後から、「今日のウクライナは明日の東アジアかもしれないとの考えの下」、厳しい対露制裁と強力なウクライナ支援を実施してきたことを喚起した。また、13日には、ウクライナをさらに支えていくべく、ゼレンシキー大統領との間で二国間文書に署名したと伝えた。
岸田氏はまた、日本は今後もウクライナへと人道支援を提供していくとしウクライナの電力分野や地雷除去分野での取り組みを強化していくと伝えた。とりわけ、来年には、地雷除去に関する国際会議を日本で主催する予定だと報告した。
そして同氏は、「日本は、平和を取り戻すべく国際社会と緊密に協力していく」と強調した。
なお、15、16日、スイスで第一回「グローバル平和サミット」が開催されている。