ロシアは、多くの首脳が「平和サミット」へ出席しないように全力を尽くしていた=ゼレンシキー宇大統領
ウクライナのゼレンシキー大統領は16日、ロシアは多くの首脳が「グローバル平和サミット」に出席しないように全力を尽くしていたと発言した。
ゼレンシキー大統領がスイスでの「平和サミット」後の記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ゼレンシキー氏は、「ロシアは、多くの首脳が『サミット』へ行かないように全力を尽くしていた」と発言した。
また同氏は、ロシアが協議に招待されるのは、ロシアが国連憲章に基づく平和へと向かう準備ができた時だと述べつつ、「しかし、ロシアには公正な平和が必要ないことを私たちは見ている」と補足した。
さらに同氏は、ロシアがクリミアとドンバスを占領し、全面侵攻を始めたこと、並びに世界による公正な平和の確立に向けた努力を失敗させようとする試みは、歴史的な過ちだと指摘した。同氏は、ロシアによる、ウクライナに自国領を明け渡す内容のいわゆる「和平案」なるものも「過ち」だと評価した。
その際同氏は、プーチンはその和平案を提示したことで、それまでに自分が戦争終結の願望について話していたこと全てが、無に帰すことになったと指摘した。そして、「つまり、それは大きな過ちであり、それは私たちにとって有益なものなのだ」と発言した。
同氏は、「『サミット』ではほぼ皆が、プーチンはその1つのメッセージで全世界に対して、彼のこれまでの戦争終結の真の願望に関する発言は無に帰したと話していた」と伝えた。
なお、6月15、16日、スイスのビュルゲンシュトックにて、第1回「平和サミット」が開催された。同会合では、核安全保障、食料安全保障、人道問題が協議された。大半の参加国は、共同コミュニケを採択。同コミュニケには、ウクライナでの核兵器の使用が容認できないこと、食料安全保障を武器として使うことは容認できないこと、捕虜の完全交換や民間人のウクライナへの帰還が訴えられている。