欧州はロシアの侵略において「オブザーバー」から「犠牲者」となった=フィンランド外務省

フィンランドのヴァルトネン外相は24日、ロシアは欧州連合(EU)加盟国に対して、偽情報から直接的工作に至るまであらゆるハイブリッド手段を行使しており、これにより現在の対ウクライナ侵略において、欧州の地位は「オブザーバー」から「犠牲者」に変わっていると発言した。

ヴァルトネン外相がルクセンブルクでのEU理事会の前に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ヴァルトネン氏は、「私たちはロシアが欧州の国々に対して過去数か月、数年行っているハイブリッド脅威に注意を向けている。それは、偽情報、サイバー脅威や、フィンランドのような国々に対して行われている工作といったあらゆる行動であり、フィンランドではロシアは移民を国境の不安定化手段に変えている。ロシアは、アフリカやサヘル地域にて混乱と暴力を撒き散らしながら、その目的を達成したがっているのだ。それは、欧州がもはやこのロシアの侵略戦争に対する『オブザーバー』の地位を有していないことを意味する。私たち皆が、ロシアの侵略の犠牲者である。大切なことは、私たちがウクライナを支援し続けることだ。なぜなら、ロシアは力しか理解しないのだから」と強調した。

同氏はまた、G7による凍結されたロシアの資産をウクライナのために活用する決定を歓迎した。その際同氏は、「G7諸国と私たち皆が、より迅速かつシンプルに、ウクライナのために融資を提供することができるし、ウクライナは、凍結されたロシアの資産をあてにして利子やその他の関連支出を支払うことできるようになる。それは正しい方向へと素晴らしい一歩である。私は、この資金と資産全体がウクライナの緊急支援のためにのみ使われるのではなく、中期的には、同国の復興にも使われることができるようになるという点にも、前向きである」と発言した。

その他同氏は、EUによる第14回対露制裁の採択を歓迎し、これはとりわけバルト海において、エネルギー部門でのEU制裁の迂回に関わっているロシアの「影の」船団による活動を著しく困難にするものだと指摘した。

なお、同日、ルクセンブルクにて、EU理事会が開催されている。第1の議題は、ウクライナ情勢と同国への今後の支援の手段となっている。EU加盟国の閣僚たちは、クレーバ宇外相と非公式オンライン会合も行う。