ゼレンシキー宇大統領、「24時間で」宇露戦争終結というトランプ氏の案にコメント
ウクライナのゼレンシキー大統領は、迅速な戦争終結のためにロシアに領土を明け渡すことをウクライナに強制できる人間は世界に1人もいないと発言した。
ゼレンシキー大統領がBBCへのインタビュー時にトランプ米大統領選候補によるロシア・ウクライナ戦争を24時間以内に終結させるという昨年の発言にコメントした。
ゼレンシキー氏は、24時間で戦争終結するには、戦闘を止めて、ロシアに占領地を明け渡すといった代償を払わざるを得なくなると発言した。
同氏はその際、そのようなシナリオだとプーチン氏はウクライナ領を奪い、自国社会と世界に対して「勝利」を作り出すことになるとし、それは非常にシンプルな平和への道筋だが、ウクライナはそれに決して同意しないと強調した。
同氏は、「ええ、それは非常にシンプルな道筋だが、しかし、私たちは絶対にそちらには進まない。絶対にだ。そして、私たちにそれを強要できる人間は世界に1人も存在しない。なぜなら、これは1人の大統領や10人の人の話ではなく、ネイション(編集注:国民全体)の話だからだ」と発言した。
さらに同氏は、(編集注:停戦に合意しても)ロシアが前進しないとは誰も確信できないとし、紛争の凍結は平和を保証しないと指摘した。
そして同氏は、「それ(編集注:戦争)は凍結されていたのだ。プーチンは単に私たちを破壊したいわけではないと、誰が言っただろうか? 彼は破壊したがっている。彼は、単に自分の統治時代が終わるまでにもう1度ソ連を回帰させることを求めているのだ」と発言した。
加えて同氏は、プーチン氏を信じてはいけないとし、非常に丁寧に協議を行った上で、あり得る複数の戦争終結の案を考慮せねばならないと指摘した。
記者から、ヴェンス米共和党副大統領候補による、ウクライナの出来事の展開に関心がないとする発言につき質問されると、ゼレンシキー氏は、彼はウクライナで何が起きているかを実際には理解していないのだろうと発言した。
そして同氏は、「そのため、私たちは、米国と働いていかねばならない。新しいチームがやってきたら、私たちは彼らと仕事をせねばならない」と発言した。
記者が、ウクライナにとって米国の対ウクライナ支援の継続に関してトランプ氏のチームとは難しくなるだろうと指摘すると、ゼレンシキー氏は、「ええ、しかし、私たちは困難な作業を恐れていない」と発言した。