次回「平和サミット」へはロシア参加が模索されるが、プーチンの条件の下でではない=EU上級代表

欧州連合(EU)のボレル外務・安全保障政策担当上級代表は22日、ゼレンシキー宇大統領はロシアの参加を得た次回平和会議(平和サミット)の開催のための手段を模索し続けるだろうとしつつ、他方で、同国の参加は国際法に基づいて行われるべきであって、プーチンがウクライナに突き付けている「前提条件」に基づいてではないと発言した。

ボレル外務・安全保障政策担当上級代表がブリュッセルでのEU外務理事会の後の記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ウクルインフォルムの特派員が、今年の秋に次回「平和サミット」を開催するのは可能だと思うか、その場合、どのような条件ならその会合へとロシアを参加させることが可能だと思うかと質問した際、ボレル氏は以下のように回答した。

「私は、ゼレンシキー大統領は、次回会議をロシアの出席を得て開催すべく、その交渉で攻勢を掛け続けていくと確信している。それはもちろん現実的だ。私たちはもう、次のステップはロシアの参加を必要とする、と述べてきた。しかし、プーチン大統領がオルバーン首相のモスクワ訪問時に述べたことはどう受け止めるべきか? 良いだろうか、それは、プーチンが提示する前提条件だ。明らかなのは、私たちは外交的協議を通じた平和に希望を持つべきであるが、それには一定の前提がある。そしてそれは、プーチンの前提ではない」とボレル氏は発言した。

また同氏は、クレーバ宇外相とのやり取りの際に、欧州各国外相はスイスでの「平和サミット」後の次のステップについて協議したと伝えた。外相たちは、世界中のパートナーのできるだけ広範な参加を得るために、さらに多くのことが行われねばならないとの点で一致したという。

さらに同氏は、「スイスにおける『サミット』は良い結果を出したが、しかしそれは、さらに改善されねばならない。90近くの国がその会合の総括声明に同意したが、しかし、私たちはロシアのプロパガンダと対抗し、世界中の皆、一人一人に、何が起こっているのか、ロシアがウクライナに対して攻撃を行っているということを解説し、説明すべく、前進せねばならない。侵略国と侵略を受けている側があるということを喚起するため、ウクライナは防衛しているのであり、私たちはウクライナの自衛を支援しているということをだ」と発言した。

その他同氏は、EUの立場はもう長い間変化していないとし、「私たちはゼレンシキー大統領の『平和サミット』を支持している。それはこの町、ブリュッセルにおける唯一の和平計画だ。EUが支持する唯一の和平計画なのだ」と総括した。

なお、22日、ブリュッセルにて、EU外務理事会会合が開催されていた。主要な議題は、EUからウクライナへの支援の継続と、中東情勢の展開だった。