ゼレンシキー宇大統領、ジョージア政権への制裁を発動

ウクライナのゼレンシキー大統領は5日、国家安全保障国防会議(NSDC)によるジョージアの親露政権に対する制裁発動の決定を発効させる大統領令に署名した。

大統領府広報室がゼレンシキー大統領の発表を伝えた

ゼレンシキー氏は、「制裁に関するNSDCの決定を発効させる大統領令に先ほど署名した。これは、現在ジョージアにおいてジョージアをプーチンに明け渡している政権の一部に対する制裁だ。正にそれに対して現在ジョージアで抗議が生じている。重要なことは、パートナーたちもまた、その立場について今話すことであり、何が起きているかについて正直に話すことだ。そして、行動せねばならない」と発言した。

また同氏は、適時に対応しなかったり、原則的に対応しなかったりすることで、数十年が失われてしまい、国が自由を失ってしまうことは、国際場裏ではよくあることだと指摘した。

そして同氏は、「この地域において誰も失ってはならない。ジョージアもモルドバもウクライナもだ。一緒にモスクワから身を守らねばならない」と強調した。

その上で同氏は、ウクライナは、ジョージアの与党「ジョージアの夢」の創設者であるビジナ・イヴァニシヴィリ氏とその一派19人に対して制裁を科したとし、これらの人物が「ジョージアの利益と人々を売り払っている」と補足した。

加えて同氏は、「私たちは欧州と米国と世界の皆に、同様に行動すること、原則的に行動することを呼びかける」と伝えた。

同大統領令第816/2024も同日公開された。大統領令は公開日に発効するとのこと。

これに先立ち、コバヒゼ・ジョージア首相が11月28日に、ジョージアは2028年まで欧州連合(EU)加盟交渉を止め、EUからの財政支援も断ると発表していた。政権のこの発表を受け、ジョージア社会では国民の怒りが噴出、トビリシや他の町で大規模な抗議運動が続いている。

ジョージアの警察特別部隊は抗議参加者に対して、放水や催涙ガスを使用し、活動かや報道関係者などを含めて、数十人が拘束されたり、警察に暴力をふるわれたりしている。

米国は、ジョージア政権に対する追加制裁の発動を検討。

エストニア、ラトビア、リトアニアは、政権の欧州統合拒否に怒るジョージア国民に抗議を弾圧する人々に対する制裁を科すことに合意したと発表していた。

写真:大統領府