ウクライナ議会、ロシア製原子炉をブルガリアから購入することを許可 野党は批判

ウクライナ最高会議(国会)は11日、フメリニツィキー原子力発電所の2基の発電ユニットを感情させるためにロシア製の設備をブルガリアから購入することを許可した。

ジェレズニャク最高会議野党会派「声党」議員がテレグラム・チャンネルで報告した

ジェレズニャク氏は、「賛成は261票。決定的な票を与えたのは、祖国党(編集注:野党会派)だ」と伝えた。

また同氏は、それは同採択は設備購入のみでなく、建設開始にも許可を与えるものだと説明した。

これにより、ウクライナの原子力発電公社「エネルホアトム」社は、国内のフメリニツィキー原子力発電所の第3号機と第4号機を完成させるためにブルガリアからロシア製の原子炉を購入する許可を得たことになる。

同決定につき、最高会議エネルギー委員会にてウクライナ国内法のEU法への適合問題を扱う小委員会の委員長を務めるインナ・ソウスン野党会派「声党」議員は、ウクルインフォルムへのコメントにて、同法は最高会議の規定に違反して採択されたものであり、同法について憲法裁判所への提訴もあり得るとコメントした。

ソウスン議員は、「私は、(編集注:同法を)妨害する決議が提出されると確信しているが、それらが十分な票数を集めることがないことも確信している。客観的に、それが状況を変えることはない。憲法裁判所への提訴は、興味深い選択肢であり続けている」と発言した。

同議員は、同法採択は規定に明確に違反して採択されたとし、同法は第一読会での採択時には、フメリニツィキー原発の完成に関するものではない、全く異なる内容のものだったと指摘した。

そして同氏は、「規定違反があり、憲法裁判所を通じた法律の無効化の提訴について考えることが可能だ」との見方を示した。

同時に同氏は、提訴の審議には時間がかかるとし、それまでに設備は購入できてしまうかもしれないと指摘した。

また、ゼレンシキー宇大統領は、同日夜の動画メッセージにて、最高会議の同決定を「重要な決定」だと形容した

ゼレンシキー氏は、「ウクライナのエネルギー安全保障について。重要な日だ。ウクライナ最高会議が重大な一歩を実現した。ウクライナはフメリニツィキー原子力発電所におけるさらに2つの原子炉を完成させることができるし、それはウクライナにとって2ギガワット以上の電力となる。そして、わかりやすく言えば、現在、この困難な冬の数か月、私たちは隣国からおおむね同量の電力をウクライナへと輸入することができている」と発言した。

同氏はまた、発電ユニットの完成は、ウクライナが冬季であっても電力の輸入なく過ごせるようになることを意味するとし、またそれは国民のための電力価格の上昇を抑えることにも役立つと指摘した。

そして同氏は、「さらに、私たちのパートナー、米国、トランプ大統領とのとの特別経済プロジェクトに関することでもある。ウクライナの特別資源、採掘、加工に関するものであり、ウクライナは、将来追加的で重要な電力源を持って、今後より自身を持って語ることができるようになる」と強調し、「エネルギー独立とウクライナの産業の発展を支持した」議員へと謝意を伝えた。

同時に同氏は、「もちろん、批判する声もある。しかし、それは、ウクライナの安価なエネルギーというのが不利になる人々の声である。彼らは、原子力よりも高額なエネルギーで自らあるいは頼っている人の財布を膨らませているのだ。あらゆる数字がある。誰もが目にして、納得することができる」と主張した。