クリミア「裁判所」、クリミア・タタール人活動家を拘置所から解放

27日、ロシアにより被占領下にあるクリミアの「裁判所」は、クリミア・タタール人のエデム・ベキロフ氏の未決囚予防措置を、拘置所拘束から裁判所出廷義務へと変更した。

市民団体「クリミアの連帯」がフェイスブック上で伝えた

発表には、「検察が、裁判所に対して、予防措置を拘禁から裁判所出廷義務へと変更するように要請した。裁判所は、予防措置を裁判所への出廷義務へと変更した」と書かれている。

また、シンフェローポリ市「中央地区裁判所」の「裁判」には、報道関係者を建物に入れることが拒否されているとのこと。

これまでの報道では、2018年12月12日、(へルソン州)チョンハルからクリミアへの入域の際、へルソン州ノヴォオレクシーウカ在住のウクライナ国民、クリミア・タタール人のエデム・ベキロフ氏がロシア連邦保安庁(FSB)に拘束されていた。ベキロフ氏はクリミアに暮らす78歳の母親と親族に会うためにクリミアを訪れるところだった。ベキロフ氏は、第1グループの障がいを持っており、2018年1月には冠動脈バイパス手術をしており、その際、4か所の血管が繋がれたとのこと。拘束の際にベキロフ氏が持っていた薬の入ったリュックサックが押収されており、以降ベキロフ氏には適切な医療行為が与えられていない。

12月13日、被占領地クリミアの「裁判所」は、ベキロフ氏を拘置所に2019年2月11日まで逮捕する判決を下した。罪状は、14キログラムの弾薬や武器を保有・譲渡だと言い渡された。なお、「裁判」時には、ベキロフさんは2回にわたり体調が悪化し、救急車で病院に運ばれており、病院では血糖値と血圧の低下だと診断されている。以降、ベキロフ氏の拘束期間は延長され続けていた。