今日は東方典礼キリスト教徒の復活祭

今日(5月2日)は、東方典礼のキリスト教徒が、一年で最も重要な祭日である復活祭(ヴェリクデーニ)を祝う。

復活祭、ウクライナ語でヴェリクデーニ(Великдень)と呼ばれる、この1年における特別な日曜日は、イエス・キリストの復活を祝う、最も歴史の長い、最も重要なキリスト教の祭日である。パスハ(Пасха)とも呼ばれる復活祭は、ユダヤ教徒の祭日「ペサハ(過越)」と密接に結びついており、その語源は「過越」である。しかし、ユダヤ教徒がペサハを不自由なエジプトからの脱出と約束の地への帰還の象徴としているのに対して、キリスト教徒にとっての復活祭は、生の死に対する勝利、罪の枷からの解放、不自由の状態から自由と愛の状態への移行である。人の罪の犠牲となったキリストのこと自体もパスハと呼ぶ。

ウクライナ正教会のミハイル黄金ドーム修道院での典礼の様子 写真:アナトリー・シリク/ウクルインフォルム

福音書にはイエスの復活はこう書かれている。イエスはエルサレムに到着した後、裏切られ、十字架に張り付けられて殺され、その後使徒たちにより埋葬され、その後復活する。日曜日、女性たちが墓を訪れると、墓が空(から)となっているのに気づく。彼女たちは、代わりにそこで天使を目にし、天使はイエスの復活を告げる。すぐにキリストが現れ、自らの復活を告げる。嬉しい報せは、瞬く間にエルサレム中に広まり、その後ユダヤ地域全体に広まったのだという。

正にそれが故に、復活祭の前の夜は、全ての教会にて復活祭の典礼が一晩中かけて行われる。その際、聖職者による「キリスト復活!」との報せに対して、信者は喜びをもって「実に復活!」と答えるのだ。

残念ながら、今年も、去年同様、新型コロナウイルス世界的拡散とその対策のために実施されている防疫方策により、教会での典礼と復活祭用の食事を詰めた籠の成聖はできない。しかしながら、復活祭の各教会の典礼の様子は、テレビで中継された。

ウクライナ・ギリシャ・カトリック教会のミサの様子