クリミア露占領政権裁判所、クリミア・タタール人4名に12〜17年の実刑判決
一時的被占領下ウクライナ領クリミアにて、ロシア占領政権の裁判所が2020年に当局にて拘束されたクリミア・タタール系住民4名に対して、12〜17年の禁錮判決を言い渡した。
29日、リュドミラ・デニーソヴァ・ウクライナ最高会議(国会)人権問題全権がテレグラム・チャンネルにて伝えた。
デニーソヴァ氏は、「4名に対して計56年の禁錮だ! 露ロストフ・ナ・ドヌーの南部軍管区裁判所が、いわゆる『第3バフチサライ・グループ』と呼ばれる人々に対して、このような違法な判決を下した」とし、露裁判所が4名にテロ組織活動の組織・参加の条項で有罪を言い渡したと伝えた。
厳格収容所での禁錮刑は、セイトゥメル・セイトメロフ氏に対して17年、オスマン・セイトゥメロフ氏に対して14年、ルステム・セイトメメトフ氏に対して13年、アメト・スレイマノフ氏に対して12年と言い渡されたという。
同氏はまた、「ロシアの検察は、クリミア・タタール人が犯していない罪で彼らを違法に拘禁することを要求した。そのロシア側が提示しためちゃくちゃかつ思いつきの『証拠』はすさまじいものだ。それらは全て、連邦保安庁(FSB)の秘密の証言者2名によって提示されたものであるが、その2名は証言の中で何度も誤った発言をしていた」と指摘した。
また、同日、エミネ・ジェパル(ジャパロヴァ)外務第一次官は、ツイッター・アカウントにて、本日、同判決に抗議した30名の活動家もまたロシア占領政権当局に拘束されたと伝えた。
ジェパル第一次官は、「私たちは、ロシアの行動を強く非難し、裁判所の『判決』を違法とみなしている。私たちは、クリミア・プラットフォームの枠内での活動含め、一時的被占領下クリミア半島の住民の権利と自由を守り続けていく。ロシアは、違法に拘束する全てのウクライナ国民を解放しなければならない」と書き込んだ。
なお、今回、有罪判決を言い渡された4名は、2020年3月11日にバフチサライにおいて、ロシア占領政権当局の家宅捜索の際に拘束されたクリミア・タタール系住民。