ロシアは2014年同様に反ウクライナ・プロパガンダを拡散している=米臨時代理大使

クリスティーナ・クヴィン駐ウクライナ米国臨時代理大使は、過去数週間、ロシアが反ウクライナ・プロパガンダを活発化させており、それが2014年のロシアがウクライナに侵攻する直前の水準に近づいていると指摘した。

クヴィン臨時代理大使が第1回国際キーウ(キエフ)ストラトコム・フォーラム2021の際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた

クヴィン氏は、「過去数週間、ソーシャルネットワーク上では、反ウクライナ・プロパガンダの活発な拡散が確認されており、それは2014年にロシアがウクライナへ侵攻する直前に確認された水準に近づいている」と発言した。

同氏は、ロシアが予定している軍事行動を正当化できるように、事前に相手を侵略者のように描くのは、よく知られた同国の戦術であると説明した。

例として、同氏は、ロシアの報道機関が、あたかもウクライナこそがロシアとの間で紛争を引き起こしたがっているとか、防衛同盟であるはずの北大西洋条約機構(NATO)がウクライナとパートナーシップを有することでロシアに脅威をもたらしているとかいう、偽情報を拡散していると指摘した。

その上で同氏は、この偽情報の脅威に対して、ウクライナやパートナー国は「果てしない偽情報攻撃を迅速かつ効果的に潰していくことだけを目的にするのではなく、すでに生じているダメージを回復するために」行動を調整して、構造的に対応しなければいけないと主張した。

さらに同氏は、パートナー国はロシア発のウクライナに関する偽情報キャンペーンについて正しい情報を伝えているが、諸国の政府発表だけでは不十分であると指摘し、「ウクライナの強靭性は、どんどん活発になっている社会、原則を持って行動する報道機関や市民社会の活動、またウクライナの人々との効果的協力やサポートにかかっている」と発言した。