ロシア占領政権、マリウポリ周辺に「濾過キャンプ」を11か所設置=市関係者
ロシア軍に制圧されたウクライナ東部マリウポリのアンドリュシチェンコ市長顧問は24日、同市や近隣自治体住民の「選別」や長期収容のために用いられているとされる11の「濾過(フィルター)キャンプ」のリストを住所とともに公開した。
アンドリュシチェンコ氏がテレグラム・チャンネルにて伝えた。
同氏は、ドネツィク州にあるマリウポリと近隣自治体の住民の選別・収容に用いられている以下の濾過キャンプのリストを掲載した。
・ドネツィク市レニンシキー地区アクサコヴァ通り56(いわゆる「内務省」地区署)
・ドクチャイェウシク市ネザレジュノスチ通り19(いわゆる「内務省」地区署)
・スタロベシェヴォ町パシ・アンヘリノイ通り19(いわゆる「内務省」地区署)
・アムーロシイェウカ市カルラ・リブクネフタ通り65(濾過キャンプ「ウスペンカ」)
・ニコリシケ町(いわゆる「内務省」地区署)
・マンフシュ町ティトヴァ63(いわゆる「内務省」地区署)
・ベズイメンネ村ソヴェツィカ通り48(濾過キャンプ「ベズイメンネ」)
・ノヴォアゾウシク市コムナリウ通り69(いわゆる「内務省」地区署)
・ブハス村ラジャンシカ通り35(占領政権行政府庁舎)
・オデーサ〜メリトポリ〜ノゾアゾウシク幹線619キロメートル地点(濾過地点「マンフシュ」)
・スニージュネ〜マリノウカ車道11キロメートル地点(濾過地点「ステパニウカ」)
なお、デニーソヴァ宇最高会議(国会)人権問題全権は、これまでにマリウポリ市から13万人の市民がロシア領へ移送されたと発表していた。
また、現在、マリウポリ市内には、約10万人の民間人が残っている。
アンドリュシチェンコ・マリウポリ市長顧問は、ロシアの侵略によりマリウポリ市では少なくとも2万2000人が死亡したと発言した。
ロシア軍は、マリウポリからの避難者や残っている住民に対して、いわゆる「濾過」と呼ばれる選別を行い、選別を通過しなかったものを「濾過キャンプ」と呼ばれる収容施設に送り、収容していることがわかっている。
写真:アンドリュシチェンコ