「ウクライナとクリミア・タタール人の旗がまたシンフェローポリに掲げられる」=宇大統領府、クリミア・タタール民族旗の日にコメント
ウクライナ大統領府は、26日のクリミア・タタール民族旗の日に合わせ、真実と正義は勝つのであり、解放されたシンフェローポリに、ウクライナ国旗とクリミア・タタール民族旗が再びたなびくことになると信じているとするコメントを公開した。
大統領府がフェイスブック・アカウントにコメントを掲載した。
大統領府は、どの民にも、自らの勝利と敗北、痛みと喜び、思い出と計画の全てを永遠に吸い込んだシンボルというものがあるものだとし、最も大切なことは、それを作り出した人々が、歴史上の困難な闘いに耐え抜き、それを抱いて進み続けることだと指摘した。そして、大統領府は、先住民族であるクリミア・タタール人にとっては、そのようなシンボルの一つがクリミア・タタール民族旗なのだと強調した。
発表ではまた、クリミア・タタール民族旗の意味、歴史を説明した上で、2014年からのロシアによるクリミアの占領において、占領政権が政権に同意しない住民たちに対して迫害、拉致、拷問、殺人、思いつきの断罪を行っていることが喚起され、「クリミアの政治囚の約80%がクリミア・タタール人なのであり、その中には、クリミア・タタール民族代議機関『メジュリス』の第一副代表であるナリマン・ジェリャロフ氏も含まれる」と説明されている。
その上で大統領府は、「今日、私たちは皆、クリミア・タタール人たちとともに、クリミア・タタール民族旗を、民のシンボルとしてだけではなく、クリミア脱占領を巡る闘いのシンボルの一つとして掲げよう。私たちは、真実と正義は勝つのであり、解放されたシンフェローポリには、再びウクライナとクリミア・タタール人の旗がたなびくと信じている」と伝えた。
その他、ポドリャク大統領府長官顧問も同日、ツイッター・アカウントに、クリミア・タタール民族旗の日に合わせたコメントを書き込んだ。
ポドリャク氏は、「クリミア・タタール人ほど、ロシアのナチズムの本質についてよく知っている者は他にいない。家が奪われ、投獄され、他民族だからというだけで迫害を受けている。帝国は必ず破壊される。クリミアはウクライナのものとなる。そして、アイペトリ山には、クリミア・タタール民族旗がたなびくのだ」と書き込んだ。
なお、6月26日は、ウクライナではクリミア・タタール民族旗の日と定められている。
同日、世界各地に暮らすクリミア・タタール人たちが故郷クリミアとそのウクライナへの帰還に関するクリミア・タタール語の歌を歌う動画を公開した。
また、ウクライナ外務省庁舎の入り口前では、ウクライナ国旗と並び、クリミア・タタール民族旗が掲げられるセレモニーが開催された。
写真:ポドリャク大統領府長官顧問(ツイッター)