89%のウクライナ国民、「平和のための領土の譲歩」に反対

世論調査

最新の世論調査により、ウクライナの89%の住民が、平和を達成するためにウクライナが領土面でロシアに譲歩するような合意は「受け入れられない」と考えていることがわかった。

米ウォール・ストリートジャーナル(WSJ)が発注し、米シカゴ大学のNORC研究所が6月9日から13日にかけて実施した世論調査の結果を発表した

発表によれば、66%の回答者が、ウクライナ軍は2月24日の全面的侵攻開始以降にロシアが占領した領土を奪還することができるだろうと回答、10%の回答者がそのシナリオへの疑いを示した。また、53%の回答者が、2月24日以前の被占領地、クリミアとドンバスを含む全てのウクライナ領を奪還できるだろうと回答した。

81%の回答者が、平和達成のために、全面的侵攻が始まる前の被占領地(クリミアとドネツィク・ルハンシク両州(ドンバス)一部地域)をロシアが支配することにつき、「受け入れられない」と回答、8%が「受け入れられる」と回答した。

89%の回答者が、平和達成のために、全面的侵攻が始まった後の被占領地をロシアが支配することにつき、「受け入れられない」と回答、3%が「受け入れられる」と回答した。

また、半数以上の回答者が、今次戦争で知り合いあるいは親族を失ったと回答。3分の2の回答者が、戦争で仕事を失った、あるいは生活費を稼ぐ手段を失ったと回答した。

78%の回答者が、ゼレンシキー宇大統領のロシア侵攻への対応を支持すると回答、7%が大統領の行動は弱いと回答した。

89%の回答者が、ポーランドの各種支援に満足していると回答。米国の支援には73%、英国の支援には77%が満足していると回答した。他方で、フランスの支援には27%、ドイツの支援には22%のみが満足していると回答した。

今回の世論調査は、6月9日から13日にかけて、電話にて、ウクライナ政府が管理している地域居住の成人及び国内避難民の計1005名を対象に実施したもの。理論的誤差は最大±4.0%だと発表されている。

写真:参謀本部