「ウクライナ教育のロシア化」 検察、イジュームでロシア占領政権の教育方針を示す文書を紹介

ウクライナの検事総局は8日、ロシアに数か月にわたり占領されていた東部ハルキウ州イジュームにて、法執行機関が一時的被占領下にて占領政権がロシアの教育を導入しようとしていたことを示す文書を発見したと発表した。

検事総局広報室が発表した

発表には、「ハルキウ州検察の検察官は、ハルキウ州にてロシアの教育を導入する試みの新たな証拠を入手した。イジューム市の被占領期間に同市に設置されたいわゆる教育課なる場所から、法執行機関職員が、秘密文書の入ったファイルを発見した。同文書には、ハルキウ州にてどのようにロシアの教育を『発展』させるべきかが記載されている」と書かれている。

見つかった文書の中には「ハルキウ州教育システムの支援と発展に関する会議資料」というものもある。ロシア連邦教育省が作成に関わっている。

また、11年生が終わったらロシアの中等教育修了証明を発行することが書かれており、「教育省は(ロシア)ベルゴロド州で証明書の印刷を急がねばならない」などと勧告されている。

さらに、ロシア連邦から教育者を連れてくることも計画されており、とりわけ「愛国的育成」を目的に「歴史・文学」の重要性が特に強調されている。

ある文書には、子供たちは露ベルゴロド州の高等教育機関のみに進学させるべきだと書かれている。

加えて、「優秀な子供1、2名」を一時的被占領下クリミアのキャンプへと送る計画や、7〜9年生の児童をベルゴロドのキャンプへ送る計画についても記述されている。検察は、それらは「世話と休暇」を名目とした子供たちへのロシアプロパガンダの刷り込みだろうと指摘している。

今回見つかったこれらの文書は、今後の捜査のために用いられるとのこと。