ウクライナではクリスマスの知らせが戦争の轟音と隣り合わせにある=コンスタンティノープル総主教

動画

ウクライナ正教会にとって母なる教会にあたるコンスタンティノープル全地総主教庁のヴァルソロメオス1世全地総主教は25日、降誕祭(クリスマス)に合わせて、ウクライナの人々へのメッセージを発表し、ウクライナの降誕祭は現在戦争の轟音と隣り合わせにあると発言した。

全地総主教庁がヴァルソロメオス総主教のメッセージ動画をフェイスブック・アカウントに公開した

総主教は、「残念ながら、挑発的で不当な侵略の恐ろしい被害を経験しているあなた方の祖国では、今年の降誕祭の良き知らせは、戦争の轟音と武器の衝突と隣り合わせになっている。ロシア連邦の2月の侵略により引き起こされたこの戦争は、第二次世界大戦後最悪の欧州の地政学的・人道的危機を構成し、世界中の環境と社会に悪影響をもたらしている」と発言した。

さらに総主教は、今日宗教への信頼は人類の自由と尊厳の保護と人類の平和への貢献への態度にかかっていると指摘した。

そして同氏は、「母なる教会は、特に、この寒い季節、特に今年の電気も暖房もないウクライナにて、キリスト降誕を祝うあなた方皆のことを考えており、速やかな平和と正義の回復、ウクライナの復興のために絶え間なく祈っている」と伝えた。

加えて同氏は、ウクライナの人々との連帯のみが悪と闇を克服できるのだとし、「私たちは、時間が許せば、あなた方の制服されない祖国を再び訪れ、その時ウクライナの全ての正教徒が1つの繁栄する教会にて団結しているのを目にしたいと思っている! 皆が末長く祝福を受けることを祈っている」と強調した。

なお、ローマ教皇も、同日、ウクライナの平和への祈願を行っている