ウクライナ政権関係者、露正教会トップの「クリスマス停戦」呼びかけを「シニカルな罠」と批判
ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は5日、ロシア正教会のキリル総主教がクリスマス(1月7日)を前に停戦を呼びかけたことにつき、シニカルな罠であり、プロパガンダだと指摘した。
ポドリャク氏がツイッター・アカウントに書き込んだ。
ポドリャク氏は、「ロシア正教会は、グローバルな正教会の権威ではなく、『戦争プロパガンディスト』として行動している。ロシア正教会は、ウクライナ人のジェノサイドを呼びかけ、大規模殺人を扇動し、ロシアのさらなる軍事化を主張している。そのため、ロシア正教会による『クリスマス停戦』の声明は、シニカルな罠でありプロパガンダの要素なのだ」と指摘した。
これに先立ち、ロシア正教会のキリル総主教は、「正教会の人々がクリスマスの典礼を訪れられるよう」1月6日12時から1月7日24時までの間停戦することを提案していた。その際キリル氏は、「内輪の紛争の全ての当事者」を対象に呼びかけていた。
なお、キリル総主教は、ロシアの対ウクライナ侵略を支持していることが知られている。また昨年12月1日には、被占領地ウクライナ領ドンバス地方の子供たちと面会した際に、「現在、ドンバスはロシアの世界(ルスキー・ミール)の防衛の最前線だ。ロシアの世界とは、ロシアのことだけではない」などと発言していた。