宇政権関係者、プリゴジン死亡の可能性につき「ロシアでは動乱時代が始まっている」
ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は23日、ロシアでは現在、プーチン一味の変死とともに、動乱の時代が始まっているとの見方を示した。
ポドリャク氏がウクルインフォルムにコメントを提供した。
同氏は、「ロシアでは、プーチン一味の代表者の変死を通じて、疑惑が現実となる動乱の時代が間違いなく始まっている」と発言した。
同氏はまた、ロシアの傭兵集団「ヴァグネル」のトップのイェフゲニー・プリゴジン氏の死亡については最終的な確認を待つべきだとしつつ、他方で、すでにいくつかの重要な結論について話すことはできると指摘した。
そして同氏は、「(本件で)唯一関心を持っている人物は、ロシアの独裁者(編集注:プーチン露大統領)である。プーチンは、自らの恐怖を許すことが絶対にできない。さらに、彼は公の場での大量の屈辱を許さないし、そしてそれはかつてのお気に入りの人物の個人的裏切りとも結びついたものだった。プリゴジンがモスクワへの行進を組織していた2023年6月、プーチンは激しく恐れおののいていたのだ」との見方を示した。
さらにポドリャク氏は、プーシン氏はプリゴジンの反乱の際に力の垂直構造と支配が欠如していることを実感したと指摘した。
同氏は、「プリゴジンの反乱は失敗こそしたが、間違いなく、ロシアの大統領が長年作り出してきたあらゆる神話を一瞬にして破壊したのだ。権力神話、ヴァグネル傭兵を完全に支配しているとする万能の治安機関についての神話、エリートの忠誠という神話、自ら(プーチン氏)の有権者の間の支持に関する神話をだ」と強調した。同氏はまた、その反乱は何より、西側諸国のエリートにも、プーチン氏がヒステリックに怯え、パニックに陥り、速やかに逃げ出し、隠れてしまうことを示したともコメントした。
加えてポドリャク氏は、プリゴジン氏には、モスクワから200キロメートル離れた地点で反乱の行進を止めた時点で生き残るチャンスは全くなかったと指摘した上で、プリゴジン氏は自らの死刑宣告に署名したようなものだと形容した。
そして同氏は、「プーチンは、ロシアの古典的な伝統に従いつつ、最も示威的で、見せしめ的で、タイムリーにそれを実行したのである。彼は、こうすることで自分が6月に経験した恐怖の穴埋めを行い、部分的に評判を回復し、エリートへの支配を取り戻そうとしており、彼らに、忠誠の欠如はそれがどのようなものであっても、それが示された場合にはどうなるかを示したのだ」と指摘した。
これに先立ち、ロシアの報道機関は23日、露トヴェリ州にて、イェフゲニー・プリゴジン氏が搭乗していたとされる飛行機が撃墜したと伝えていた。