ロシア占領政権、クリミアで先住民自宅を家宅捜索 複数名拘置
2014年からロシアが占領を続けるウクライナ南部クリミアのバフチサライにて24日、占領政権治安機関がクリミア・タタール系住民の自宅を家宅捜索した上で6名を拘束、その内3名を拘留した。
クリミアの市民記者ネットワーク「クリミアの連帯」がフェイスブック・アカウントで報告した。
報告によれば、拘束されたのは、セイダメト・ムスタファイェフ、ルスラン・アサノフ、アブドゥルメジト、エリダル・ヤクボフ、アフメトハン・ウメロフ、レムジ・ネメトゥライェフの6名。
クリミアの連帯は、拘束された人々はシンフェローポリのFSB庁舎に連行されたと伝えた。
同日、クリミア自治共和国ウクライナ大統領代表部は、今回のクリミアでのロシア占領政権いわゆる「治安機関」による、バフチサライの先住民クリミア・タタール民族の代表者に対する大規模家宅捜索と拘束という違法行為を非難する声明を発出した。
代表部は、類似の体系的行動や「決定」は、占領政権に迫害されている人々の身内による支援を抑え付け、ジャーナリストや活動家を威嚇することを目的としたものだと指摘した。
また声明には、「私たちは、拘束された人たちと親族への支持を表明する。ウクライナは、クリミア脱占領と恣意的な拘束、政治的動機による決定、その他の国民の権利と自由の侵害に責任を負う者の責任を追及するためにあらゆることを行っていく」と強調されている。
さらに代表部は、ウクライナはクリミア・プラットフォームを含め、あらゆる場面で、ロシア占領政権による違法行為や人権侵害を提起していくと伝えた。
加えて、25日、「クリミアの連帯」は、前日拘束されたクリミア・タタール系住民の内、ルスラン・アサノフ、アメトハン・ウメロフ、レムジ・ニメトゥライェフの3名が未決囚予防措置として、拘置所での拘留が言い渡されたと報告した。
占領政権は、3名に対して、テロ活動容疑をかけているという。3名は容疑を否認している。さらに、前日拘束された他3名の未決囚予防措置が、同日中に決定されることになっているという。
写真:クリミアの連帯