ウクライナ国民の間で米国とポーランドの親近感が若干低下
ウクライナで実施された最新の世論調査により、ウクライナ国民の間でポーランドと米国に対する親近感は、依然高い水準にあるものの、2023年と比べると低下していることがわかった。
レイティング社が2月10、11日に実施した世論調査の結果を発表した。
調査結果によれば、「友好的な国」との回答が多かったのは、米国(81%)、英国(81%)、ドイツ(80%)、ポーランド(79%)、リトアニア(79%)、カナダ(78%)、フランス(70%)、日本(55%)だった。
「敵対的な国」との回答が多かったのは、ロシア(97%)、ベラルーシ(90%)、イラン(75%)、中国(58%)、ハンガリー(52%)だった。
ポーランドは、ウクライナ国民の間で引き続き親近感の高い国ではあるものの、肯定的な評価は昨年6月の94%から79%に下がっており、「間違いなく友好的」との回答だけを見た場合には昨年6月の79%から33%にまで低下している。
米国もまた、大半の回答者が友好的な国とみなしているものの、「間違いなく友好的」との回答は昨年6月時点の61%から今回35%まで減り、その分「どちらかといえば友好的」との回答が増えている(25%→46%)。
日本への評価は、2022年10月から今回の調査の間に大きな変化はなく、「友好的な国」との回答は55%。
中国への評価は、2022年3月の時点は「友好的」との回答が15%、「敵対的」との回答が17%だったが、今回の調査時には、「友好的」が4%、「敵対的」が58%となった。
その他ハンガリーへの評価も全面侵攻開始から悪化している(「敵対的」との回答が2022年3月の12%から今回の52%に増加)。
ロシアは、2021年12月の評価では、「友好的」との回答が12%、「敵対的」との回答が72%だったところ、2022年3月以降の調査では「敵対的」との評価が95%を一定して超えている。
イスラエルへの評価は「中立的」との回答が最も多く44%。トルコについても「中立的」が51%との回答が最も多かったが、同時に2022年3月時点と比べると同国を「友好的」と見る回答者が減少している(66%→30%)。
今回の世論調査は、レイティング社が2024年2月10、11日に一時的被占領下クリミア・ドンバス及び調査時にウクライナの携帯通信網のない地域を除くウクライナ全土でCATI方式で実施されたもので、回答者は1000人。理論的誤差は最大で3.1%だという。