WADA、ドーピング情報の操作によりウクライナを非難 制裁を警告
世界反ドーピング機関(WADA)は、ウクライナ反ドーピング・センターが国内選手のドーピング検査につき情報操作を行っているとして非難している。
WADAのヴィトルド・バンカ会長がコメントした。
バンカ会長は、WADAは、ウクライナに対して同機関が2019年から特別作戦「ヘラクレス」にて調査している状況の是正を提案すると発言した。会長は、「報告書は、私の机の上にある。それは、2012年から(ウクライナ反ドーピング・センターが)深刻なルール違反をしていたことを示している」とし、ルールを遵守していたら、複数のウクライナ代表選手がオリンピックに出場できていなかった可能性があると指摘した。
その上で、同会長は、WADAはウクライナ関連委員会の勧告を待っており、また最終的決定はWADAの執行委員会が下すと伝えた。ウクライナに対しては、是正方策が提案されるという。是正が行われなかった場合、「ウクライナの機関は深刻な悪影響を受けることになる」と発言した。
なお、ウクライナ反ドーピング・センターは、選手に対してドーピングテストにつき規定より早い段階で伝えていたことで、非難されている。WADAの報告書が発表された後、ウクライナ反ドーピング・センターの当時のイヴァン・クルリシチューク会長が辞任している。