フェンシングのハルラン・ウクライナ選手、ロシア選手との握手を拒んだことで失格処分

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ミラノで開催されているフェンシング世界選手権(FIE)にて、ウクライナのオリハ・ハルラン選手がロシアのアンナ・スミルノヴァ選手との試合に勝利するも、試合終了時の握手を拒んだことから、運営者側から失格を通告された。

ユーロスポートのアルカリ記者がソーシャルメディア「X」にて報告した

ハルラン選手は、初戦でロシアのスミルノヴァ選手に15−7で勝利。試合終了後に同選手との握手を拒んでいた。これに対して、スミルノヴァ選手が「敬意の不在」を理由に抗議し、試合後50分間以上にわたり試合用コートに居座り続けていた。しかし、審判は結果を買えず、ハルラン選手は次の試合に進んでいた。

しかし、今回のハルラン選手への失格の決定が下されたため、FIEルールによれば、同選手は同大会から除外された上で、今後60日間全ての大会から出場停止処分を受けることになる。結果、ハルラン選手は、フェンシングの団体戦にも出場できない。

ハルラン選手は、その後、インスタグラム・アカウントにて、動画を公開し、ウクライナ、人々、家族ににテロを行っているロシアは、スポーツにもテロを行っていると訴えた

ハルラン氏は、「私は、そのスポーツ選手と握手をしたくなかった。私は心に従って行動したのだ」と発言した。

同氏はまた、ウクライナ、ウクライナの人々、家族に対してテロを行っている国は、スポーツにもテロを行っていると述べた。

加えて同氏は、失格が通告された時には「殺されたような気持ち」「痛みから叫んだ」と告白した。しかし、ウクライナ軍人を含むウクライナ国民から応援の声が届いた時には、「息を吹き返し始めた」と述べた。

そして同氏は、「誰も決して平和を強制することはできない。ウクライナ人は、特に」と述べ、世界は変わっているのであり、ルールも変わらねばならない、と強調した。

国際オリンピック委員会は、本件に関連し、ウクライナ選手と中立地位で出場しているロシア人選手の試合の際は、繊細であるように各種スポーツ連盟に呼びかけた。フランス24が報じた

国際オリンピック委員会は、声明にて、「私たちは、ウクライナ人と個別の『中立』のスポーツマンに関連する状況は、必要な繊細さを持って見るよう呼びかける。私たちは、これまで同様、ウクライナの選手と完全に連帯している」と伝えた。

ウクライナのクレーバ外相は、「X」アカウントにて、国際フェンシング連盟にて、ハルラン選手の失格を取り消し、同選手の試合出場を認めるよう呼びかけた

クレーバ氏は、「アンナ・スミルノヴァ氏は、公正な競技に負け、握手にて汚いプレーを行うことにしたのだ。ロシア軍が戦場でそうしているように。オリハ・ハルラン氏は、公正な競技で勝利し、尊厳を持って行動した。私は、国際フェンシング連盟に、ハルラン氏の権利を回復し、出場できるようにするよう要請する」と強調した。

ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は、ロシアのアンナ・スミルノヴァ選手がロシア軍人とともに写っている写真を「X」アカウントにて公開した

ポドリャク氏は、「写真に写っているのは、アンナ・スミルノヴァだ。ウクライナのオリハ・ハルランが大会で公正な試合で勝利を得てから握手を拒んだ、そのロシアのフェンシング選手である。ご覧のとおり、彼女は、ウクライナ人を殺害し、私たちの町を破壊しているロシア軍を明らかに賞賛している。国際フェンシング連盟は、ロシア人と握手をしたがらなかったことで、ウクライナの代表者を失格とした」と指摘した。

なお、現在、ウクライナの人々は、ソーシャルメディアで、ハルラン選手を応援する様々なメッセージを公開している。