ウクライナ外務省、ロシアの化学兵器使用を情報面で覆い隠そうしている可能性を警告
ウクルインフォルム
ウクライナ外務省は、ロシアが北部スーミと南部コトリャレヴェ(ミコライウ州)にてロシア軍が化学兵器の使用を情報で覆い隠す作戦を準備している疑いを警告した。
21日、ウクライナ外務省が声明を発出した。
外務省は、「3月20日、ロシア連邦は、国連安全保障理事会を通じて、あたかもリヴィウの外国の外交代表部に対してテロ攻撃を準備しているとか、(北部)スーミと(南部)ミコライウ州コトリャレヴェにて化学兵器を使う計画があるなどとして、ウクライナを無根拠に非難していた」と伝えている。
また声明には、ロシアがまたしても国際機関をウクライナに対する馬鹿げた断罪を広めるために利用しているとし、その中には、「放射性物質散布装置(汚い爆弾)」製造だとか生物兵器プログラムに関する偽情報もあると指摘されている。
外務省はさらに、ロシアが戦時国際法に著しく違反しながら、ウクライナ領でのさらなる犯罪行為を情報面で覆い隠すための偽情報ナラティブを拡散していると指摘し、その点で、外務省はロシア軍が3月21日に「スーミ化学産業工場」敷地を攻撃したことを強く非難した。
外務省は、ウクライナはロシアが自分の文書の中で示していた場所で化学兵器を使用するおそれがあることを、化学兵器禁止機関(OPCW)に繰り返し報告していたことを喚起し、またウクライナは大量破壊兵器不拡散の自らの義務を一貫して遵守しているし、ロシアが挑発を準備するために国連安保理を利用していることに強い抗議の意を表明すると伝えた。
声明にはまた、国際社会に対して、ロシアのさらなる攻撃的行為への対抗措置を速やかにとることが要請されている。
なお、3月21日4時30分、スーミ州のスーミ化学産業工場にて、ロシア軍の砲撃が着弾し、アンモニアタンクが破損。その結果、ノヴォセリツャがアンモニア流出の被害を受ける可能性が指摘されていた。