ゼレンシキー宇大統領、欧州の人々にウクライナの平和のためにロシアへ圧力をかけるよう呼びかけ
ゼレンシキー大統領が21日昼の動画メッセージの際に発言した。
ゼレンシキー氏は、「ドイツ国民よ。あなた方は力を持っている。欧州は、どのようなミサイルや戦車よりも強力な力を持っている。あなた方との貿易なく、あなた方の企業や銀行なくして、ロシアには、この戦争のための資金はない。だから、できるだけ早く平和を実現させようではないか。あなた方はそれができる。あなた方は守られなければならないし、誰にも人を絶滅させたり、欧州をバラバラにしたりする権利はない。ロシアの軍事機構に支援しないでくれ。占領者に1ユーロたりとも渡さないでくれ。あなたの全ての港を彼らに対して閉じて欲しい。商品を供給せず、ロシアのエネルギーを拒否してくれ。ロシアがウクライナから出ていくように圧力をかけてほしい。私は、平和は可能だと信じているが、あなた方は、ドイツの、欧州の一人一人の人が平和を近づけるようにべく行動すべきである」と発言した。
同氏はまた、ウクライナは欧州の一部であり、欧州と一緒になる願望を持っており、その願望でもってウクライナは戦場で戦っているのだと指摘しつつ、ウクライナをEUの一部にするためには、欧州の人々も、自分の社会において、考え、言葉、政治家への圧力によって戦うことができると発言した。
さらにゼレンシキー氏は、メッセージの際に、スマートフォンで空襲警報の音を鳴らし、この音をウクライナ国民は何時間も何日も何週間も聞いており、聞くたびに、ロシアのミサイルから身を守るために、シェルターへ駆け込み、子供や高齢者を助けていると指摘した。
その上で、同氏は、「何千人ものウクライナの人々がこのロシアの残酷な対ウクライナ戦争にて亡くなった。この戦争が始まるまでは、私たちの首都は『新しいベルリン』と呼ばれていた。オープンな人々、感情、広場の自由、人々の真心、クラブ、パーティーといった類似性からだ。今、キーウ(キエフ)は、閉ざされ、次の空襲警報、次のサイレンを待ちながら動きを止めている」と発言した。
さらに同氏は、ウクライナは世界でもっとも多いミサイル、爆弾、自走式火砲、航空機、ヘリを持つ軍の一つから身を守るために戦っているのであり、ヘリの中には「ベルリンへ」と書かれたものもあると伝えた。そして、同氏は、「彼らはウクライナよりもっと先に行きたがっているのだ。彼らはあらゆるところへ行きたがっている。あなた方のところへも」と発言した。
同氏は、「私たちは、難民を道で銃撃し、民間人を殺し、街全体に人工的な飢餓を作り出し、住宅街を燃やす占領者と戦っている。3週間の戦争で115人の子供が死んだ。これは第二次世界大戦以降、欧州における戦争でもっとも恐ろしいものだ」と強調した。
写真:大統領府