ロシアとの譲歩は国民投票で決められる=ゼレンシキー宇大統領
ゼレンシキー大統領が複数報道機関へのインタビュー時に発言した。公共放送局が報じた。
ゼレンシキー氏は、改めてウクライナは北大西洋条約機構(NATO)へと入れてもらえない、なぜならNATO加盟国がロシアを恐れているからだと指摘した。その上で同氏は、「私たちは落ち着いて、『オーケー、別の安全保障だ』と言うべきだ。NATO加盟国の中には、私たちにNATO加盟を100%実現させることはできないが、安全の保証者となりたがっている国があり、それらの国には私たちがNATO加盟国となれていた場合にNATOが行い得た全てのことを行う準備がある。私は、それは通常の譲歩だと思う」と発言した。
同氏はまた、安全保障問題に関しては、憲法改正と法改正の話になると指摘し、「私は、全ての協議グループに対して説明してきた。その変化(憲法改正など)だが、それらの変化は全て歴史的なものとなる。私たちは消えはしない。私たちは国民投票へ向かう。民がいずれかの譲歩の形態に対する答えを出さなければならない。それ(編集注:譲歩案)がどのようなものになるかは、ウクライナとロシアの間の対話と理解の問題となる。そのため、いかなる場合であれ、私の行動が私たちの民とともにあるのであれば、私はどんな行動であっても行う準備がある」と強調した。
これに先立ち、2月24日のロシアによる対ウクライナ全面的侵略開始から、ウクライナとロシアの代表団は、2月28日、3月3日、3月7日、3月14、15日に協議を行っている。
ポドリャク大統領府長官顧問は16日、ウクライナの将来の安全保障に関するコンセプトを説明し、ウクライナの安全の絶対的な保証が必要だと発言。また、ゼレンシキー大統領は17日、ロシアとの協議における優先課題は、戦争の終結、領土一体性の回復、安全保障だと発言した。イェルマーク大統領府長官は19日、ウクライナ人に最後通牒や降伏を求めても無駄であり、独立、領土一体性、主権に関してウクライナが譲歩することは決していないと発言している。