ゼレンシキー宇大統領、ロシアとの戦争における「ウクライナにとって勝利とは何か」につき言及
ゼレンシキー大統領がウクライナの複数報道機関に対するインタビュー時、記者から「ウクライナにとっての勝利とはどのようなものか」という質問に答える形で発言した。
ゼレンシキー氏は、「何よりもまず、私たちの主権を失わないことだ。それがとても重要だ。第二に、私は、何万人という人々を失いたくない。第三に、私たちがクリミアを他者の土地と呼ぶような可能性について話すことは一切あり得ない。クリミアは私たちの土地、ウクライナの土地以外はない。私は、その点でそれを『延期』する問題があり得ることには同意する。そうする価値があるなら、そのような譲歩的決定はあり得る。そして、ドンバスは、私にとってウクライナであり、私たち皆にとってウクライナである」と強調した。
同氏はまた、ロシアが2月24日以降に占領した領土について、「現在私たちのもの、あるいは、(2月)24日まで私たちのコントロール下にあった領土の地位なるものは一切協議されていない。それについては私たちは話していない」と発言した。
また、ロシアが武装集団を独立国家として承認したドネツィク・ルハンシク両州一部地域(CADLR)については、ゼレンシキー氏は、「ロシアはCADLRを承認したことについては、私は、ウクライナとして、その状況からの出口を見つけなければいけないと思っている。私たちにとってその地はウクライナ領であり、ウクライナとしての地位の維持が私たちにとって非常に重要である。私は、それは私たちにとって原則的に重要なことの一つだと思っている。私は、それは最も困難な話になると思っている」と発言した。
同氏は、ロシアの全面的侵攻の始まる前となる2月23日時点の場所までロシア軍が撤退することがウクライナにとっての勝利だと考えていると発言した。同氏は、「それが勝利だと思う。今日の時点では、私はそれをウクライナの勝利だと考えている。(中略)私は、私たちが今どこにいるか、私たちが誰であるか、私たちがどんな国であるか、私たちが何を失い、何を失う可能性があるか、何を維持したかを理解している。そして私は、全面的な戦争が始まった2月24日の点まで撃退することは、間違いなく私たちにとって勝利だと考えている」と発言した。
なお、ウクライナでは、2月24日からロシアによる全面的侵略が続いている。
写真:大統領府