ゼレンシキー宇大統領、韓国国会で演説 対露制裁強化と武器供与を呼びかけ

ゼレンシキー宇大統領、韓国国会で演説 対露制裁強化と武器供与を呼びかけ

ウクルインフォルム
ウクライナのゼレンシキー大統領は11日、韓国国会で演説を行い、ロシアに戦争を止めさせるためにさらなる対露制裁の発動を呼びかけた。

ゼレンシキー大統領の演説全文がウクライナ大統領府ウェブサイトに掲載された

ゼレンシキー氏は、「私たちの領土の一部では、今も戦闘行為が続いている。ロシアは、さらなる侵攻を準備しており、私たちの国全体の抵抗を砕くことを期待している。占領者は、新たな攻撃を加えようと、何万の兵士と大量の兵器を集結させている」と発言した。

また同氏は、現在、攻撃を受けた地域では瓦礫の撤去が続いていることから、ロシアの攻撃によって亡くなった人の正確な数字はわかっていないと指摘した。

さらに同氏は、世界に対して、ロシアに戦争を止めさせるために、さらなる対露制裁の発動を呼びかけた。同氏は、「私たちのこの残酷なロシアの侵攻開始後に形成された反戦連合は、もうかつてない制裁をロシアに対して発動したが、しかしそれでもまだ足りない。ロシアはまだ、止まる必要を感じていない。それは、もっと多くのことをしなければならないということであり、国のレベルだけでなく、ロシアの銀行を世界の金融システムから完全に遮断し、ロシアのエネルギー輸出、何よりも石油を制限しなければならない。また、世界企業は、人の命を破壊する権利を持っていると思っているその残虐な国家のスポンサーとなることを止めなければならない」と発言した。

また同氏は、ロシアが自分で止まることはないのであり、強制的にロシアに戦争を止めさせなければならない、人々を殺すことを止めさせなければならない、隣国の民の命を尊重させなければならない、ウクライナ領を立ち去らせねばならないと強調した。さらに同氏は、現在ロシアは、なぜか自身には世界に対して無法と死を撒き散らす権利があると思っているようだと指摘した。

同氏は、より多くの企業がロシアでの事業を停止し、税金を払うのを止めれば、理性が勝利し、ロシアは好戦的な態度を改め、世界との妥協を模索せざるを得なくなると発言した。

また同氏は、「すでにロシアは、世界に対して核兵器と化学兵器であからさまな脅迫を始めている。しかし、戦略的に活動しつつ、人々を守らなければならない。今こと、ロシア軍が直接脅している人々を守る時である。47日間、私たちは、ほぼ全てのロシア軍から身を守ってきた。ウクライナ軍は英雄的かつ賢明かつ合理的に戦っている」と指摘した。

加えて同氏は、世界の様々な国々から支援を受け取っているが、まださらに多くのものが必要であるとし、「私たちは、防空システム、飛行機、戦車、その他の装甲車、火砲、弾薬を必要としている。あなた方には、私たちに必要となるかもしれないものがある。あなた方にはそれがある。装甲車、防空、対戦車、対艦兵器だ。戦争において、人々の完全な支配を目的とする戦争を生き抜かねばならない時は、原則的な答えを出さねばならない」とし、迅速な行動を要請した。

同氏は、ウクライナが必要とする武器を供与することは、人々の命を救う、マリウポリのような包囲されている町を解囲するだけでなく、他の国、他の地域を今後のロシアの侵略から救うことにもなるのだと強調した。

写真:大統領府


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