ウクライナ・ロシア和平協議の宇側参加者、協議状況にコメント
同日、ポドリャク氏がウクライナの報道機関にコメントした。
ポドリャク氏は、「協議の進展は極めて困難だ。現在協議プロセスの感情的背景が困難であることは当然である。ウクライナ代表団が親ウクライナ的で透明な枠組みの範囲で行動していることも当然である。さらに、ロシア側が、ある種の公の発言を含み、協議プロセスに公の場で圧力をかけるという自らの伝統的な戦術を維持しているというのも明白なことである」と発言した。
同氏は、作業グループの協議がオンラインで行われていると伝えた。
また、ウクライナ側で参加しているアラハミヤ最高会議(国会)与党「人民奉仕者党」会派長は、テレグラム・チャンネルにて、ウクライナ側は「イスタンブル・コミュニケ」を遵守しているとコメントした。
アラハミヤ氏は「ロシア外相の発言とは異なり、ウクライナ側はイスタンブル・コミュニケ(編集注:3月29日のイスタンブルでの協議にてウクライナ側がロシア側に提示したウクライナ側の立場を記した文書)を遵守しており、自らの立場を変えていない。唯一の相違点は、私たちは、イスタンブル・コミュニケに含まれていない追加的問題はいずれも注意を向けていないことだ。もしかしたら、それも、協議プロセスの現在の状況についての不確かな解釈を引き起こしたのかもしれない」と発言した。
同氏もまた、ウクライナのための安全保証合意に関する協議はオンラインで継続されていると発言した。
なお、2月24日、ロシアは、ウクライナに対して全面的侵略を開始した。
3月29日、トルコのイスタンブルにて、ウクライナとロシアの和平協議が開催された。ウクライナは、同国の安全を保証する国際合意へ国連安保理常任理事国などの国々が署名し、合意が各国国会で批准されることや、15年間のクリミア問題の協議実施を提案。協議後、アラハミヤ最高会議議員は、安全保証合意はウクライナのための安全を具体的に保証するきちんと機能するメカニズムでなければならず、保証国に、北大西洋条約機構(NATO)条約第5条に似た、義務の生じるもので、しかし、侵略があった際には、3日以内に協議を実施し、支援を提供するというものだとし、軍、武器、空の封鎖などの軍事支援の形を取り得るものだ、と説明した。
さらに同氏は、国連安全保障理事会常任理国、英国、中国、ロシア、米国、フランス、トルコ、ドイツ、カナダ、イタリア、ポーランド、イスラエルを潜在的安全保証国と見ていると発言している。
12日、プーチン露大統領は、ウクライナとの協議が袋小路に入っており、特にウクライナ側がイスタンブルでの合意から離れているなどと発言していた。