東部の市長、ロシア軍に町を明け渡し逃亡
シニェフボウ・ハルキウ州軍行政府長官がRBCウクライナ通信へのインタビュー時に発言した。
シニェフボウ氏は、「クプヤンシクだが、同市市長が最初の裏切り者となった。彼には容疑が伝達されている。そして、私たちの情報では、彼はすでに家族とともにロシア連邦領へ出国した。大切なことは、(ハルキウ州)バラクリヤ市長と同じで、彼は公の場で占領者を支持すると発言したのだ」と述べた。
その他同氏は、同州の現在一時的に被占領下にあるヴォウチャンシクでは、ロシア軍が地元住民から支持を得ているかのような場面と作ろうしていたと指摘し、「ヴォウチャンシクでは、彼らはロシア国旗を掲揚しようとしたり、ロシア侵攻応援の偽物語を作ろうとしていた。しかし、うまくいかなかった。私たちは、国境に近い自治体とコミュニケーションをとっている。信じて欲しいが、そこでロシアは支持されていない。現在、彼らは完全に反露である」と発言した。
さらに同氏は、ハルキウ近郊の占領されているリプツィ町へロシア軍が偽「首長」だとして、過去2年間ロシアで暮らしていた地元出身者を連れてきたと伝えた。同氏は、「占領者は、何らかの勝手な『秩序』を確立しようとしていた。しかしながら、私たちの知る限り、人々は『ロシアの世界』のようなものへの支持行動を起こしていない。彼ら(ロシア軍)は、その自治体を、ハルキウ市攻撃のための陣地としてのみ必要としているのだ」と発言した、
これに先立ち、2月27日、ハルキウ州クプヤンシク(人口約2万7000人)のヘンナジー・マツェホラ市長は、動画メッセージにて、同市はロシア政権支配下に入ると発言した。マツェホラ氏は、2020年の選挙で野党生活党から出馬、当選した人物。本件を受けて、同氏には、国家反逆罪などの容疑が伝達されている。検事総局は、マツェホラ容疑者は、ロシア軍人に車両、住居、燃料、食事を提供していたと伝えた。
また、3月26日、ハルキウ州軍行政府は、同州バラクリヤ(人口約2万7000人)のイヴァン・ストルボヴィー市長がロシア軍に拘束された可能性があると発表していた。その2日後、同市長は市内を自由に移動しており、市民に対して、ロシアからの人道支援が配られる、それ以外の支援はない、などと発言していたことが発覚。4月7日、シニェフボウ同州軍行政府長官は、ストルボヴィー氏が家族とともにロシアへ出国したとの情報があると伝えていた
2月24日にロシア軍に制圧された同州ヴォウチャンシク(人口約1万8000人)のアナトリー・ステパネツ市長は、報道によれば、現在おそらくロシア軍に拘束されているという。
なお、ウクライナでは、2月24日からロシアによる全面的侵略が続いている。4月15日は、侵略開始から51日目となる。