ウクライナが戦争終結のために東部の領土を明け渡すことはない=ゼレンシキー宇大統領
ゼレンシキー大統領が米CNNへのインタビュー時に発言した。
ゼレンシキー氏は、ロシアが東部ドンバス地方を占領した場合、その後キーウ(キエフ)の制圧をもう一度試みる可能性があると指摘した。同氏は、「私たちにとって、それを阻止すること、自分のいる場所に立ち続けることが非常に重要なのだ。なぜなら、戦いは、戦争全体の展開に影響を与え得るからだ」と発言した。同氏はまた、ロシア軍人もロシア政権幹部も信じないとし、「なぜなら、私たちには理解があるからだ。彼らを撃退して、彼らがキーウ、北部、チェルニヒウ、同方面から逃げ出したという事実は、彼らがドンバスを制圧した場合に、キーウはもう攻めないということを意味しないからだ」と発言した。
また、ウクライナは勝利するか、との質問には、ゼレンシキー氏は「ええ、当然だ、勝つ」と答えた。
その他、同氏は、政治家の言葉は信じないと述べ、「私は世界を信じない。私たちは、言葉は信じない。ロシアからのエスカレーションがあってからは、私たちは隣人も信じない。唯一信じているのは、自分、自分たちの民、自国軍、そして、諸国が言葉だけでなく、行動で私たちを支えてくれているということだ」と発言した。
同氏は、戦争を終わらせるべく、ロシアとの間で外交的連携を行う準備はあると述べつつ、他方で、ロシアがウクライナ人を攻撃することでその課題は困難となっているとも発言した。同氏は、「それら(ロシアの攻撃)の代償は何だろうか? 人だ。多くの人が殺された。そして、最終的に誰がそれに対して代償を支払うのだろうか? ウクライナだ。私たちだけだ」と発言した。さらに、「つまり、私たちにとってそれは本当に大きな代償なのだ。対話の機会があるなら、私たちは話していく。しかし、ロシアの最後通牒の下でのみ話すということは、不可能だ」と強調した。
加えて、記者が、「人々に、どのような人物として記憶されたいか」との質問には、ゼレンシキー氏は、「人生を愛した人としてだ。それから、家族を愛した人として。祖国を愛した人として。もちろん、英雄としてではない。私は、人々が私のことを、あるがままに受け止めて欲しいと思う。普通の人として」と答えた。
写真:大統領府