中東欧諸国のロシアに関する声を聞かなかったのは過ちだった=元独外相
ウクルインフォルム
ガブリエル元独外相(2017〜18)・元独経済相(2013〜17)は20日、中東欧諸国がロシアの脅威についてドイツに対して繰り返し警告していたことを聞き入れなかったことは過ちだったと認めた。
ガブリエル氏が独DWへの20日のインタビュー時に発言した。
ガブリエル氏は、「東欧人たちが否定していた時、彼らの声を聞き入れなかったのは」過ちだったと発言した。
同時に、同氏は「東欧の人々は、いつもそれ(編集注:ロシアの統合)を幻想だと呼んでいたが、それは正しかった。しかし、ドイツのロシア・エネルギーへの依存について、社民だけを非難するのは、スケープゴートを探すこと以外の何ものでもない」とも発言した。
同氏は、ドイツの対露エネルギー依存の戦略的過ちの責任の一部は、当時の与党であるドイツ・キリスト教民主同盟/キリスト教社会同盟(CDU/CSU)にもあるとし、メルケル当時独首相が率いていたそれらの党が、2005年以降の対露政策を統括し、過ちを看過したのだと発言した。
さらにガブリエル氏は、2014年のロシアによるクリミア「併合」後すらもロシアとのエネルギー関係を拡大し続ける政策が続けられたことについては、ウクライナ東部の紛争の外交的な解決への期待があったからだと説明した。同氏は、「おそらく、ノルド・ストリーム2を止めていたら、2014年の停戦協議は非常に複雑になっていたのではないか」と発言した。
なお、ショルツ独首相は、ロシアが武装集団「DPR/LPR」の支配地域を「国家」承認したことを受け、2月22日に独露間新天然ガスパイプライン「ノルド・ストリーム2の認証手続きを停止した。その後、23日には、バイデン米大統領が、同パイプラインの事業会社「ノルド・ストリーム2AG」社と同社幹部に対する制裁を発動した。