ロシアはウクライナの評判を落とすためにマリウポリへのプレスツアーを行おうとしている=宇文化相
トカチェンコ文化相がフェイスブック・アカウントにて伝えた。
トカチェンコ氏は、「現在占領者たちは、外国の記者のために、被占領下マリウポリにてプレスツアーを実施しようとしている。敵の第一の目的は、戦争におけるウクライナの役割の評判を落とすことだ。現在、すでに外国報道機関のための特別な『装飾』が行われている。ドネツィク州被占領下各地で集められたウクライナの砲弾の破片、地元の目撃者として扱われる集められたエキストラと俳優である」と書き込んだ。
同氏はまた、ロシア軍の類似の行動は、プロパガンダ発言やナラティブの拡散のためだけに行われるものだとし、敵が支配する場所でのプレスツアーなどあり得ず、敵は自分にとって都合の良い舞台を作ることができることを指摘した。
その上で同氏は、「国外からの同僚の記者たちに対して強調する。国境あるいはコンタクト・ラインの越境、被占領地でのメディア活動はいかなるものであれ、ウクライナ国内法と国際法によって規制されているものである。そのため、ウクライナ領における外国記者のプレスツアーの参加は、侵略国による一時的占領地を含め、どのようなものも、ウクライナ法にしたがって行われなければならない」と発言した。
その他、17日、ウクライナ国防省情報総局もまた、フェイスブック・アカウントに、ロシア連邦が占領するウクライナ領へ外国記者向けのプレスツアーを準備していると発表している。
情報総局は、「占領者は、5月18日から21日にかけて、報道機関代表者に対して、破壊されたマリウポリの地区を見せることを計画している。町の破壊と民間人の大規模殺人に関して、ウクライナを断罪するために、ロシアのプロパガンダ拡散者は、すでにマリウポリに、ドネツィク州被占領地全土から集めたウクライナの砲弾の破片を持ち寄り、ドネツィクとホルリウカから、記者たちにマリウポリ防衛者による『犯罪』について話させる『地元の目撃者』を連れてきている」と伝えた。
さらに情報総局は、このいわゆる「プレスツアー」は、露ロストフ・ナ・ドヌーから出発し、ロシアが占領するウクライナ南部のヘルソン、ノヴァ・カホウカ、スカドウシク、アルミャンシク(編集注:クリミア自治共和国)、ドネツィクを記者に訪問させるとし、またクレムリンの傀儡のD.プシーリン(編集注:ロシア武装集団「DPR」首長)との会談も予定されていると説明した。
また情報総局は、ロシア国防省はこの「プレスツアー」へフランス、米国、ドイツ、日本、ギリシャ、中国、ベラルーシ、インド、ベネズエラ、ブルガリア、UAEからの記者を参加させようとしていると指摘し、その上で、「外国の記者たちに対して、侵略国のプロパガンダ拡散者が、これらの記者をフェイク情報作成の共謀者とすることを計画していることを警告するとともに、ウクライナの国境の違法越境と独立国家領への侵入による刑事責任について喚起する」と伝えている。