ロシア軍、ゼレンシキー宇大統領訪問後のクリヴィー・リフを砲撃=各州情勢
ティモシェンコ宇大統領府副長官がテレグラム・チャンネルにて報告した。
ティモシェンコ氏は、「クリヴィー・リフ。昨日そこへ出張したばかりだ。朝、占領者は同市インフレツィキー地区を砲撃した」と書き込み、同砲撃により、学校校舎の屋根の窓が破壊され、近くに停めてあった車両が炎上したと伝えた。また民間家屋も損傷したとのこと。
さらに同氏は、この攻撃で1981年生まれの民間人女性が1名死亡、2名が破片により負傷し、病院へ搬送されたと伝えた。
ティモシェンコ氏の公開した動画には、同市へ砲弾が着弾する際の場面が写っている。
また、ドニプロペトロウシク州のレズニチェンコ軍行政府長官も、同砲撃につき写真とともに報告している。同氏によれば、ロシア軍は、多連装ロケットシステム「グラート」にて砲撃したという。
東部ドネツィク州のキリレンコ州軍行政府長官は9日、テレグラム・チャンネルにて、ロシア軍の同州への攻撃を写真とともに報告した。
キリレンコ氏は、「ドルジュキウカへ4つの飛来あり。病院、文化会館、住宅、公園が損傷。犠牲者情報は確認中。スロヴヤンシクでは敵の砲弾が民間の建物に着弾。家主が瓦礫の下になった。チャソヴィー・ヤルでは、鉄道が砲撃を受けた。複数人が軽い脳震とうを起こした」と伝えた。
また同氏は、夜間、ヒルニク市が砲撃を受けたとし、住民2名が負傷、民間インフラが損傷したと伝えた。
スヴィトロダルシク共同体では、コデマ、セミヒルヤ、ノヴォルハンシケ、ヴフレヒルシク火力発電所が砲撃を受けたとし、少なくともセミヒルヤで1名が死亡したという。
同氏は、ロシア軍は民間人も攻撃していると繰り返し、唯一の正しい決定は避難することだと呼びかけた。
過去24時間でドネツィク州の民間人犠牲者は、死者5名(シヴェルシク4名、セミヒルヤ1名)、負傷者8名だったという。
ヘルソン州のフラン州議会議員(州軍行政府顧問)は、フェイスブック・アカウントにて、被占領下にあるヘルソンにて9日朝爆発音が聞かれたと伝えた。
フラン氏は、「オークたち(編集注:ロシア軍への蔑称)のところでは朝が飛来と、弾薬庫火災とともに始まった」と書き込んだ。
また、ヘルソン市民の目撃者たちは、倉庫の爆発は長時間続いていると伝えている。
ソボレウシキー・ヘルソン州議会第一副議長も、フェイスブック・アカウントにて、爆発を認めている。
その他、9日8時時点の各州軍行政府の情報をもとにした報告書の概要は以下のとおり。
スーミ州(北部):ロシア軍はさまざまな武器にて18回砲撃を実施。内1回の、夜のクラスノピッリャ共同体のへの砲撃にて、地元農家従事者が負傷。爆破破片にて、車両を破壊し、破片の2つが運転していた男性の首に刺さった。男性は病院へ運ばれた。命に別条はない。
ハルキウ州(東部):夜間、敵はハルキウ地区ポドヴィルキ村を砲撃、火災発生。夜間、イジューム地区への砲撃により、燃料が炎上。犠牲者なし。過去24時間、チュフイウ地区とボホドヒウカ地区にて榴弾砲による砲撃あり。民間住宅が炎上、麦畑に2回着弾。火災は10ヘクタールに及んだ。過去24時間でツィルクニへの砲撃で住民1名が負傷。
ルハンシク州(東部):夜間、ロシア軍は、バフムート方面のウクライナ軍拠点に対して、榴弾砲で8回。迫撃砲で3回、ミサイル攻撃を9回実施。結果、敵は、小さな成果をあげ、リシチャンシクから西への侵攻を継続。
ミコライウ州(南部):バシュタンカ地区にて、夜間砲弾着弾とその破片にて、作物の残りと乾燥した草が炎上。夜間、ベレズネフヴァテ駅が敵の砲撃を受けた。ムラヒウカ村、カリニウカ村も砲撃あり。犠牲者なし。
敵は、ミコライウ州と隣接するヘルソン州の解放済みの村をミサイルで攻撃。また、夜間、機関銃発射音をヘルソン市住民が聞いている。
ヘルソン州(南部):州全域で、情勢緊迫。平野で火災あり、ダヴィドヴィー・ブリドの森と隣接の村で火災が発生している。恒常的な戦闘で、建物が複数破壊、負傷者も出ている。
その他の州は相対的に平穏だった。