ロシア軍による東部ドネツィク州自治体へ激しい砲撃続く=各地情勢

ロシア軍による東部ドネツィク州自治体へ激しい砲撃続く=各地情勢

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ウクライナへの全面的侵略を続けるロシア軍は、30日未明に東部ドネツィク州バフムートへと砲撃を行った。国家非常事態庁は、同砲撃により倒壊した2階建て建物の瓦礫の下から男性1名の遺体が見つかったと報告した。

国家非常事態庁がフェイスブック・アカウントにて伝えた

発表には、「(30日)10時25分、バフムート鉄道修理基地の2階建て建物の破壊現場にて、総局人員が救助・捜索作業を開始した。破壊は未明の砲撃の結果生じたものである。現時点で、瓦礫の下から、男性1名の遺体を発見し、引き出した」と書かれている。また、さらに2名が瓦礫の下にいる可能性があるという。

また、29日、国家非常事態庁は、ドネツィク州クラマトルシク市では、ロシア軍ミサイル攻撃により破壊された住宅から住民2名の遺体が見つかったと報告した

発表には、「瓦礫撤去の際、男性の遺体が見つかった。攻撃の結果、合計で2名が亡くなり、5名が負傷した」と書かれている。

また、国家警察は30日、ドネツィク州では過去24時間、17の自治体(アウジーウカ、ヴフレダル、バフムート、クラマトルシク、ミコライウカ、ヴェリカ・ノヴォシルカ、クラスノホリウカ、スロヴヤンシク、ザリーズネ、カムヤンカ、ヴォージャネ、イヴァニウシケ、クルデュミウカ、ヤスノブロジウカ、カルリウカ、ペルヴォマイシケ、ニュー・ヨルク)がロシア軍から攻撃され、民間施設52軒に破壊・損傷が生じたと発表した

国境警備庁は30日、前日、ロシア軍は引き続き、ロシア領から北部チェルニヒウ州とスロヴヤンシク州を砲撃し続けたと報告した

発表には、「29日と今朝、ロシア軍は、ホチン共同体とセメニウカ共同体のウクライナの国境隣接地帯を砲撃し続けた」と書かれている。

その際敵は、ロシア領のニコラエヴォ=ダリーノ村から82ミリ口径迫撃砲にてホチン共同体(スーミ州)を13弾砲撃。さらに、セメニウカ共同体(チェルニヒウ州)へは、29日日中と30日朝の2回、ロシア領ロマコフカとマリツァから迫撃砲と榴弾砲にて砲撃があり、50回以上の爆発が確認されたという。犠牲者は出ていないとのこと。

南部ミコライウ州では、シェンケヴィチ・ミコライウ市長が、テレグラム・チャンネルにて、30日未明のロシア軍の多連装ロケットランチャー「トルナードS」による砲撃の被害を報告した

シェンケヴィチ氏は、「夜のミコライウへの砲撃の被害だ。市内2地区の建物が被害を受けた。窓や扉が割れ、バルコニーが破壊された」とし、また「暫定的に、住民が1名死亡、6名が負傷したことがわかっている」と伝えた。また、軍関係者情報では、砲撃は「トルナードS」で行われたとのこと。

同時に、シェンケヴィチ氏は、29日朝のミコライウ市内バス停への砲撃による住民の死者数が7名に増加したと発表した。同氏は、「残念ながら、公共交通機関停留所への昨日の砲撃の犠牲者数が増えた。病院で2名の男性(1977年生まれと1979年生まれ)が死亡したことがわかった」と伝えた。また、同砲撃にて、医療機関に問い合わせた人物は計19名だという。

その他、30日8時時点の各軍行政府の情報をもとにした報告書の概要以下のとおり。

ドニプロペトロウシク州(南部):30日未明、ロシア軍は、グラートでニコポリ地区を砲撃。ニコポリとチェルヴォノフリホリウカ共同体へと最大80の砲弾を発射。ニコポリでは、数十の民間住宅・経済施設が損傷、1軒が倒壊。2軒の企業が破壊された。犠牲者はなし。チェルヴォノフリホリウカ共同体では、犠牲者・破壊なし。

ハルキウ州(東部):30日3時ごろ、ロシア軍は、スロビツィキー地区の学校を砲撃。結果、火災が発生、犠牲者なし。中央校舎とスポーツ施設が破壊された。朝、ノヴォバヴァルシキー地区が攻撃された。破壊なし。ハルキウ州イジューム地区では、砲撃の結果、ガスコンデンセート・石油精製施設で火災発生。ボホドゥヒウ地区では、小麦畑が3ヘクタール炎上。また、ロシア軍は、ハルキウ地区とチュフイウ地区も砲撃。危機的インフラ、民家、経済施設で火災が生じた。ツィルキニで女性住民1名が負傷。

ルハンシク州(東部):ヴェルフニョカムヤンシケ近郊でウクライナ軍人が敵の諜報グループを摘発し攻撃、撃退した。さらに5方面にて敵を撃退。ロシア軍は、榴弾砲と多連装ロケットシステムで自治体を破壊し続けている。過去24時間、前線地点では、敵はロケット7発、火砲砲撃7回、戦車1回で攻撃、また迫撃砲も使用された。敵は、航空機の優位を利用い続けており、少なくともルハンシク州6の自治体を攻撃した。

ドネツィク州(東部):過去24時間、同州の民間人死者は6名、負傷者は15名。

ヘルソン州(南部):州全域で、ロシア軍が戦車、榴弾砲、多連装ロケットシステムで、解放された自治体への砲撃を継続。また、ヘルソン州から隣接州への攻撃も続けている。ウクライナ軍は、ロシア軍のチョルノバイウカ、ノヴァ・カホウカ、ブリリウカ、ベリスラウ地区とカホウカ地区の村にある敵の倉庫と拠点を砲撃した。

その他の州は相対的に平穏だった。


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