ロシア領からウクライナ北部スーミ州への越境砲撃続く=各地情勢
14日、スーミ州のジヴィツィキー州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて伝えた。
ジヴィツィキー氏は、「ロシア人はユナキウカ共同体を朝から」砲撃した。迫撃砲と榴弾砲を使い、全部で約50の飛来があった」と発言した。
また同氏は、同共同体の村の一つで砲撃により民間の建物の一つの壁、屋根が損傷し、窓が割れたと伝えた。また、農業従事者の穀物倉庫なども損傷したと指摘した。
ジヴィツィキー氏はまた、15日10時時点の情報として、スーミ州では夜間は静かだったが、6時30分からセレディナ=ブダ周辺に対し、敵が迫撃砲とグレネードランチャーにて12発、榴弾砲で10発の砲撃を実施、7時10分から5分間にわたりシャリヒネ共同体の村に対して中で10発の攻撃を行ってきたと伝えた。破壊、犠牲者の情報はないという。
ザポリッジャ原子力発電所のある南部ザポリッジャ州エネルホダル市(被占領下)のオルロウ市長は、テレグラム・チャンネルにて、同市への砲撃によって、犬の散歩をしていた地元男性1名が死亡したと伝えた。
東部ハルキウ州では、国家警察がテレグラム・チャンネルにて、ロシア軍の同州ゾロチウへの砲撃により、住民女性が1名負傷したと伝えた。
警察は、砲撃は14日11時ごろに行われたものだとし、技術専門学校の敷地、食堂が損傷し、1938年生まれの女性が砲弾破片で負傷したと報告した。
さらにテレホフ・ハルキウ市長は15日、テレグラム・チャンネルにて、ハルキウ市サルチウシキー地区へと再び砲撃があり、住民5名が負傷したと伝えた。
テレホウ氏は、「サリチウシキー地区への砲撃。2名が負傷。また、公共交通機関停留所近くだ。サリチウシキー地区の9階建て集合住宅が砲撃され、屋根へと着弾あり」と伝えた。
その後同氏は、同地区にさらに砲撃があったとし、建物の窓が割れ、公園が損傷したと伝え、「軍事施設など何もなかったし、あるわけがない」と書き込んだ。また、「朝の砲撃にて、ハルキウ市民が5名負傷した。皆病院へ搬送された。医師が働いている」と伝えた。
その他、15日8時時点の各軍行政府の情報をもとにした報告書の概要以下のとおり。
ドニプロペトロウシク州(南部):シネリニコヴェ地区とニコポリ地区に砲撃あり。ニコポリ地区では、多連装ロケットシステム「グラート」による砲撃。ニコピリでは、作業場、倉庫、産業企業の事務所が破壊された。ポクロウシケ共同体では、砲撃により、エネルギーインフラ企業が損傷。シネリニコヴェ地区では、ミサイル4発で攻撃あり。社会インフラ施設が破壊された。ミサイル1発は防空システムが撃墜。
ハルキウ州(東部):夜間、露ベルゴロドからミサイルが10発以上発射された。ハルキウ市へは、企業へと着弾あり。火災発生。州内では、夜間にメレファへの着弾が確認。砲弾の一つは、企業敷地の地面に着弾。その他の着弾は確認中。夜間にチュフイウへのミサイル攻撃があったとの情報あり。チュフイウ地区、イジューム地区へと砲撃あり。倉庫で火災発生。侵略軍は、ゴミ処理場、森林、経済施設を攻撃した。
ルハンシク州(東部):前線ラインにてロシア軍は航空機をより活発に使用。空から、3つの自治体を攻撃。また敵は、ミサイルを7発発射。夜間、榴弾砲7回、多連装ロケットシステム4回、迫撃砲6回で攻撃。戦車を用いた襲撃4回。
ドネツィク州(東部):夜間、ロシア軍はコスチャンティニウカ、スロヴヤンシク中心部、アウジーウカ旧市街とちゅ深部を砲撃。また、ミコライウカ、バフムート、ヴフレダル、クラスノホリウカ、ヴェリカ・ノヴォシルカ、ライホロドク、ニュー・ヨルク、ハリツィニウカ、カルリウカ、ペルヴォマイシケ、ラストチュキネ、ヘオルヒーウカが攻撃を受けた。集合住宅3軒、民家28軒、スロヴヤンシク火力発電所、公営「ヴォダ・ドンバス」浄水施設、車両2台、ガレージ、格納庫が損傷。過去24時間で、民間人3名が死亡、13名が負傷。
ミコライウ州(南部):敵は夜間ミコライウ市を砲撃、教育施設が損傷。また夜間、コトリャレヴェ村への攻撃があった。14日日中と夜間と15日朝、ロシア軍はシローケ村の外で砲撃実施。民間農業施設が損傷。夜間、ポリャナ村へと砲撃あり。民家とガレージが損傷。コンタクト・ライン上にあるベレズネフヴァテ共同体が敵の恒常的砲撃を受けている。
ヘルソン州(南部):ヘルソン市住民は、機関銃銃撃音を聞いている。ウクライナ軍は、アントニウシキー橋を攻撃。ヘルソン州全土の情勢は引き続き困難。侵略者たちは、ヘルソン住民のガレージやアパートに「検査する」と述べて立ち入っている。州の50%以上の住民がウクライナ政府管理地域へ脱出済み。隣接州州都のザポリッジャには、ヘルソン州からの国内避難民(IDP)専用ハブ「私はヘルソン」がオープンした。
その他の地域は相対的に平穏だった。