ハルキウ市への砲撃で住民9名負傷、内1名死亡=各地情勢
同日、ハルキウ州軍行政府がテレグラム・アカウントにて伝えた。
行政府は、「今日のサルチウシキー地区への砲撃の後、75歳の女性が病院で死亡した。多くの爆発での外傷と破片の怪我で女性は重傷であった。8月15日の砲撃の結果、計9名が被害を受けていた」と伝えた。また、もう1名重傷者がいると報告されている。
また、国家警察ハルキウ州総局のボルヴィノウ局長は15日、フェイスブック・アカウントにて、同日の攻撃は、多連装ロケットシステム「グラート」の122ミリ口径ロケット弾によるものだと報告していた。同氏は、「多連装ロケットシステムを住宅地、ベッドタウンに利用するというのはテロだ。児童用公園を砲撃するのはテロだ」と強調した。
東部ドネツィク州バフムートでは、15日、国家警察がテレグラム・チャンネルにて、ロシア軍の多連装ロケットシステム「ウラガン」の夜間砲撃により、24軒の民家・民間施設が損傷したと伝えた。
警察は、「占領者は23時頃から砲撃を始めた。爆発は数時間にわたり続いた。結果、住宅が24軒破壊された」と伝えた。
また、16日、ドネツィク州軍行政府は、バフムートの砲撃被害を写した動画を公開した。
南部ドニプロペトロウシク州のレズニチェンコ州軍行政府長官は16日、テレグラム・チャンネルにて、同州の16日未明のロシア軍砲撃の被害を報告した。
レズニチェンコ氏は、「敵は、クリヴィー・リフ地区を『ウラガン』で砲撃した。ゼレノドリシク共同体のマルヤンシケとヴェリカ・コストロムカが狙われた。20歳と84歳の女性2名が負傷した」と書き込んだ。
両村は、民家と送ガス管が損傷したという。
また、同氏は、ニコポリ地区へは、ロシア軍は夜間2回砲撃を行ったとし、グラートにて40弾、榴弾砲にて10弾の砲撃があったと伝えた。
さらに、同氏は、「チェルヴォノフリホリウカ共同体は、民間家屋、ガレージ、車両9点が損傷。砲撃は、穀物倉庫2軒と地元農業企業の機材にも当たった。送ガス管と電線も断絶された。最大2000人が停電被害を受けた。現場では緊急対応班が作業している」と伝えた。
その他、16日8時時点の各地軍行政府の情報をもとにした報告書の概要は以下のとおり。
ハルキウ州(東部):16日未明、ハルキウ市への集中的砲撃がミサイルと多連装ロケットシステムによって行われた。露ベルゴロドから7発のミサイルの発射が確認された。民間教育インフラ、産業インフラ、民家が損傷、インドゥストリアリニー地区、ホロドノヒルシキー地区、サルチウシキー地区の開けた場所への着弾あり。昨晩は、ハルキウ市キーウシキー地区へと多連装ロケットシステムでの砲撃あり。部分的に民家が破壊された。州内では、侵略軍は、ハルキウ地区、イジューム地区、チュフイウ地区、ボホドゥヒウ地区を砲撃。負傷者なし。
ルハンシク州(東部):ロシア軍は、リシチャンシク石油精製工場方面から大規模に進軍を実施している。15日、ウクライナ軍は、6回敵を撃退した。さらにルハンシク州とドネツィク州の州境上の地点3点にて戦闘が現在まで継続。16日朝、自治体とウクライナ軍の配置地点を、敵は火砲で砲撃。夜間だけで、戦車襲撃が4回、空爆が4回行われた。
ドネツィク州(東部):16日朝、コスチャンティニウカ産業地域が砲撃された。犠牲者なし。0時、侵略軍はスロヴヤンシクを砲撃、民間住宅が数件破壊された。また16日未明、クラマトルシク、ヤスノヒルカがミサイルで攻撃された。建物が損傷。さらに、侵略軍は、クラホヴェの重要インフラ施設に対してミサイルで攻撃。機材が損傷し、複数企業の建物、作業場が破壊された。敵は、過去24時間で、アウジーウカ、チャシウ・ヤル、ミコライウカ、スロヴヤンシク、ピウデンネなどを攻撃。民間人1名が死亡、2名が負傷。
ミコライウ州(南部):敵は、ペルヴォマイシケ、リマニ、シローケなど州内の複数地区の自治体を砲撃。昨日は、チェルヴォナ・ドリナも砲撃を受けた。ベレズネフヴァテ共同体と近隣自治体への砲撃が続いている。15日は、レペティハ村とカウカズ村が砲撃された。16日未明、ベレズネフヴァテが砲撃を受けた。住民1名死亡、1名負傷。住宅が破壊。
ヘルソン州(南部):侵略軍は、自らの拠点を維持しようとしており、すでに占領から解放された場所で戦闘を行っている。カホウカ地区とベリスラウ地区の共同体にて状況が恒常的に困難。毎日、戦闘により、これら地区と近隣地区が砲撃を受けており、村々は消滅の際にあり、負傷者が出ており、森や平原が大規模に燃えている。過去1週間だけで、救急隊は65件の火災を確認した。州内広域に地雷が設置されている。
その他の地域は相対的に平穏だった。