被占領下クリミアの露の施設攻撃は宇軍のヘルソン州反攻の一部である可能性あり=戦争研究所
16日付のISWの報告に書かれている。
ISWは、クリミアのロシアの弾薬庫、ジャンコイ地区の変電所、フヴァルジーシケ近くの飛行場の一連の爆発を分析したとし、クリミアのロシアのこれらの地点への攻撃は、ウクライナのドニプロ川右岸のコントロール回復の反攻の一部である可能性があるとの見方を示している。
報告には、「ロシアのクリミアからの補給ラインは、ヘルソン州西部を含むウクライナ大陸部にいるロシア軍を直接的に支えている」と指摘されている。
ISWは、クリミアがウクライナの主権領土であることから、クリミアのロジスティック面の対象物をウクライナが攻撃することは、西側パートナー国に対する西側が提供する武器はウクライナ領内で使うとするウクライナの義務に反していないと強調した。
また、報告には、「ウクライナがロシアの地上の連絡ラインや、クリミアのロジ・支援設備への攻撃は、ウクライナのドニプロ川の橋や被占領下ヘルソン州のロシアの兵站要素を攻撃する反攻行動と一致している」と説明されている。
同時にISWは、ウクライナ軍が米国に供与された武器をクリミアへの最近の攻撃に使用した兆候は見られていないとも指摘した。
加えて、「これら一連の攻撃の実際結果は、おそらく、ロシア軍によるドニプロ川右岸の機械化戦力を維持する能力と左岸のウクライナの反攻に対する航空機・火砲を用いてそれら(右岸戦力)を防衛する能力を崩壊させるものであろう」との見方が示されている。
これに先立ち、16日朝、一時的被占領下ウクライナ領クリミアのジャンコイ市内の変電所で火災が発生、またジョンコイ地区マイシケにある弾薬が爆発したことが伝えられていた。
タシェヴァ・クリミア自治共和国ウクライナ大統領常駐代表は同日、クリミアからロシア領への方向に大きな自動車の渋滞ができていると報告していた。
加えて同日、ロシアの報道機関は、シンフェローポリ地区フヴァルジーシケの航空基地にて、複数回の爆発が発生したと報じていた。