「ロシアとの戦争の勝利がどうあるべきかは、ウクライナが自分で決める」=米軍高官
16日、ミリー統合参謀本部議長がオンラインで開催された第7回ウクライナ防衛問題コンタクトグループ会合(ラムシュタイン会議)後の記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ミリー氏は、「ウクライナ人は、自分たちの代わりに戦ってくれとは誰にも頼んでいないし、彼らは米英独仏の兵士たちが彼らの国のために戦うことは望んでいないのだ」と強調した。同氏はまた、ウクライナ軍は単独でも戦闘を続ける準備があると指摘した。
その上で同氏は、「彼らが要請しているのは、戦闘遂行の手段のみである。そして、私たちは、その手段を彼らに提供する決意に満ちている」と発言した。
さらに同氏は、ロシア軍に対する軍事的勝利が短期間で達成されることはまずないだろうとし、ロシア軍は現在も強力な戦闘能力を持っており、ウクライナの広範な領土に展開していると指摘した。同氏は、より迅速な解決は政治的協議を通じては可能かもしれないが、しかし、それはウクライナ側がそうしようとした場合の話だと発言した。
同時に同氏は、ウクライナがロシアと協議する場合の条件や時期は、ウクライナ自身が決めることだと強調した。そして、同氏は、ウクライナ人が戦場でも、「その時が来た際の」協議テーブルでも最善の立場を得られるように、米国は防衛能力面でウクライナを支え続けると発言した。
また同氏は、他方でロシア軍はウクライナの軍事目的には最小限にしか使われていない、あるいは全く使われていない民間インフラを攻撃し続けていると指摘した。
その上で同氏は、「過剰な巻き添え被害と民間人への不必要な苦痛をもたらす民間電力ネットワークへの意図的攻撃は、戦争犯罪である」と喚起し、そのような攻撃を寒冷期に行うのは特にシニカルだと補足した。
なお、16日、第7回ウクライナ防衛問題コンタクトグループ会合(ラムシュタイン会議)がオンラインで開催された。会合後、オースティン米国防長官が参加国によるウクライナ軍への新たな対ウクライナ支援を報告している。