ロシアが求めているのは平和ではなく、戦力再生のための「一息」=ゼレンシキー宇大統領
ウクルインフォルム
ウクライナのゼレンシキー大統領は19日、ロシアは現在戦力の再生のために短期間の停戦を求めているのであり、そのような手段では本当の意味で戦争を終結することは不可能だとの見方を示した。
ゼレンシキー宇大統領がハリファックス国際安全保障フォーラムへのオンライン演説の際に発言した。
ゼレンシキー氏は、「停戦自体が平和を保証するわけではない。ロシアは現在短期間の停戦、戦力再生のための『一息』を求めている。人によってはそれを終戦と呼ぶのかもしれないが、しかし、そのような一息は状況を悪化させるだけだ」と発言した。
また同氏は、ウクライナが領土や主権で譲歩するという考えはいかなるものであれ「平和」とみなすことはできないと強調し、「非倫理的な譲歩は新たな流血をもたらす。真の長続きする誠実な平和は、ロシアの侵略を完全に破壊することによってのみもたらすことができるのだ」と発言した。
その他同氏は、自身がG20首脳会談時に提案した10項目の和平プランについて喚起し、「平和は可能だ。しかし、平和が存在するには、私たちは、ロシアの侵略の様子を全て不可能としなければならない。そうしようではないか。平和をもたらそう」と呼びかけた。
これに先立ち、ゼレンシキー大統領は15日、G20首脳へ向けたビデオ演説を行った際に、ロシアによる対ウクライナ戦争の終結に向けた10項目の提案を行っていた。
写真:大統領府