ハルキウ州占領期におけるウクライナ人作家のロシア占領者による銃殺が判明
PENウクライナが発表した。
発表には、「DNA検査の結果により、作家のヴォロディーミル・ヴァクレンコ氏がロシア占領者に殺害されていたことが確認された。ヴォロディーミル氏の元配偶者のイリーナ・ネヴィツィカ氏が伝えた」と書かれている。
また29日、国家警察ハルキウ州総局のボルヴィノウ捜査局長は、フェイスブック・アカウントにて、ヴァクレンコ氏は拳銃で銃殺されたのだと発表した。
ボルヴィノウ氏は、「ロシア人は、占領時に、ヴォロディーミル・ヴァクレンコ氏を銃殺していた。現在、DNA検査が終わり、イジューム墓地の遺体第319が、ヴォロディーミル・ヴァクレンコ氏であることが確認された。遺体には、拳銃マカロフの銃弾が2弾見つかっている」と伝えた。
同氏はまた、10月に、ヴァクレンコ氏の父親が警察に問い合わせをし、イジューム墓地に埋葬されている遺体の内の1つは自身の息子だと確信していると述べていたと伝えた。その際、父親は、3月23日に彼らの家へと5人の人物、おそらく「LPR」戦闘員がやってきて家宅捜索を行い、その際戦闘員がヴォロディーミル・ヴァクレンコ氏と息子を連行し、暴力を伴う激しい尋問を行った後に解放されたと伝えたという。さらに翌日、彼らの家に「Z」の印のついた自動車に乗った2名の不明の人物がやってきて、ヴァクレンコ氏をさらっていき、以降、彼を生きた姿で見た者はいないと述べたという。
ボルヴィノウ捜査局長は、「イジューム大量埋葬地にてウクライナ人を埋葬した証言者から、5月12日に、ロシア連邦軍人が彼らに対して、イジューム地区カピトリウカ村から近くにある男性の遺体を埋めるよう指示を出したことがわかっている。証言者は、遺体の銃痕とこのウクライナ人作家の身分証明書が撃ち抜かれていたことに気付いた。遺体は、屋外に1か月以上放置されていた」と発言した。
なお、ロシア軍人によるヴォロディーミル・ヴァクレンコ氏と息子のヴィタリー氏は、ネヴィツィカ氏が4月にフェイスブック・アカウントで報告していた。また、当時、検事総局広報室は、テレグラム・チャンネルにて、拉致と違法な拘束は、ロシア軍がカピトリウカ村を制圧した2022年3月末に起きていたと伝えていた。
ヴァクレンコ氏は、作家、市民活動家、ボランティアとして活動していた人物。また、ヴァクレンコ氏が自らの手記を庭に埋めていたことが判明している。その手記は、ハルキウ文学博物館に渡されるという。